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ユーザ事例(米国)

DPLの利用用途
ブランド設定、マーケティングの意思決定、マーケット参入戦略、資本投資の意思決定、資本割り当ての意思決定、環境復旧に関する意思決定など、複数の意思決定が存在する場面でDPL製品は利用されています。石油、ガス、電力、調合薬、金融サービス、メディア、スポーツ、技術開発などの一般的な分野から、政府による防衛、規制、公共サービスなど限定的な分野まで、あらゆる場面で意思決定のプロセスが重視されています。DPL製品は簡単な操作で、複雑で高度な意思決定をサポートします。多くの不確実な要素のある非対称的なモデルからリアルオプションまで、広範な問題に対応します。

ACE社のリスク分析
R&D資金割り当て
小児治療の意思決定
汚染地域の復旧活動計画
プルトニウム問題
水資源計画
火星探査
公害防止予算

ACE社のDPLによるリスク分析

マイケル モンチーノ氏はDPLを使ってACE社の各種チェックの支払いに対するリスク分析を行いました。 一般的にDPLを使った分析の目的は、統計分析を行う意思決定モデルを作成し、それを使ったより繊細にリスク分析を行い、その結果としてプロジェクトの損出を少なくするとうものです。しかし、ここで紹介する事例は、そうしたタイプのものではありません。つまり、より詳細な統計分析によりコストを削減するというのではなく、普段、費用をかけ過ぎている分析過程を見直す、というものです。この事例のようにDPLはリスク分析の条件を変更することで、最も費用対効果に優れたリスク分析のプロセスを見つけ出すという目的にも利用できます。不要な条件設定を省くことで、そこにかかる時間と費用を削減します。

アメリカ最大手のチェック取り扱い会社America's Cash Expressで行ったコンサルティングの事例を紹介します。私(マイケル モンチーノ)が依頼された仕事はACE社の取り扱うチェックの種類ごとのリスク分析でした。不良チェックの属性を分析し、窓口担当者にその情報を提供し、信頼性確認作業に役立てることを目的としたものです。チェックの属性情報として、金額、所有者区分(法人、個人、政府)、手書きまたはタイプ、日付、初回利用者か否か、既存利用者の場合は利用日などを利用します。ACEの窓口担当者はチェックの信頼性を確認するためにいろいろな作業を行います。利用者に写真付きのIDを提示してもらい、利用者確認を行います。ID確認後、銀行口座の資金を確認します。この他にもいくつかの確認作業がありますが、どれも窓口担当者に多くの手間をかけるものです。確認作業が完了してからも、実際の支払いまでの間に時間がかかります。その間にいくつかのビジネスチャンスを失っていることは容易に想像できます。

最初、これには典型的な多変量解析の問題であると考えました。そこで、データに関する考察を目的に、DPLを使って主な要素による意思決定モデルを作成しました。それを元にACE社のCEOであるDonald Neustadt氏と議論を重ねることで、我々の最終目標はチェックの払い出しによる利益の最大化にあることを確認し、インフルエンスダイアグラムを作成しました。その結果、チェックの信頼性確認に他の手法を用いることが重要であることが分かりました。Neustadt氏および現金管理部門の責任者であるWanda Strong氏と作業を進めながら、不良チェックの回収コストを除く、モデル構成要素の値を設定して行きました。私の狙いはチェックの信頼性確認作業を最適化することによる、不良チェック率の低減にありました。これを実現することで、信頼区間の小さな、より正確な不良率を調べ、分析に必要なデータを集めることを考えました。

チェックリスクのインフルエンスダイアグラム---確認作業モデル
驚くべき結果が現れました。色々なチェックを想定したモデルを作成して分析したところ、計算した不良率が、現実の値よりもはるかに大きくなってしまったのです。



 

この調査の結果、通常のケースにおいてはこれまでの信頼性確認作業を行い、ごく小数の限られた場合に特別な確認作業を行う、という方針を得ました。DPLを利用したので、これらの分析は手軽に、スピーディーに行うことができました。大がかりなリスク分析プロジェクトを立ち上げて、調査を行うというムダを省くことができました。

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R&D 資金割り当て

John PalmerはGM社のR&Dプロジェクトに関する資金割り当ての調査にDPLを利用しました。GMはエンジン開発プログラムで2つの技術を評価していました。新しいコーティング技術を利用するProject A、もう一つのProject Bは新しい金属材料を利用するというものでした。研究はProject Aの方が進んでいました。これらの新しい技術がもたらすメリットは同じものですが、同時にこれらの技術を一つのエンジンに利用することはできません。つまり、次のような選択肢が示されていた訳です。

1.Project Aだけの研究を続ける
2.Project Aの研究を中止し、Project Bの研究を行う
3.両方とも研究する
4.Project Aの研究を中止し、さらにProject Bも中止する


DPLの出した結論はGM社を説得するに十分なものでした。実際に、プロジェクトも成功しました。

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小児医療の意思決定

Dr.Leslie Marxの依頼を受けたサイモン大学院の経営管理学グループはDPLを利用して、小児治療における筋肉弛緩剤の費用対効果を調査しました。深刻な呼吸器系の疾患を患う子供たちは、チューブを利用しなければ呼吸を保つことができません。しかし、時にチューブを嫌がる子供たちも多く、そのような場合、症状を悪化させてしまいます。そのため、医師は一時的に筋肉弛緩剤を利用して治療に当たります。研究グループの目的は医師の治療を妨げず、最も費用対効果のある薬と投与方法を探すことです。

現在利用している5つの筋肉弛緩剤と2つの投与方法について調査を行いました。医学的な効果は薬、投与方法において差はありませんでした。そこで研究グループは費用を薬本体、看護、装置、その他のケア、そして患者の痛みと苦痛という5つのカテゴリに分けて考えました。

調査の結果、筋肉弛緩効果をもたらす最も費用対効果に優れた薬はドキサクリウムであるという結論を得ました。また、弛緩させる日数と患者の体重によって治療方法を変えることが有効であることも分かりました。それまで日常的に行ってきた対応方法とは大きな違いがあったようです。

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汚染地域の復旧活動計画

空軍技術研究所のAnthony Apatyiは汚染地域の復旧プロジェクトに参加しました。有害化学物質を輸送するパイプの約20年間におよぶ漏出による土壌汚染が明らかになり、それを浄化するための対策を立案することになりました。

対策を講じるために汚染地区の所有者および技術者との調査の結果、浄化のために6つの作業を行うことになりました。そこでDPLを使って作業ごとの費用、時間、効果を計算しました。そしてこれらの要素と、所有者および意思決定に関るキーパーソンの情報を加味して一つのユーティリティ関数を作成しました。所有者は今回のプロジェクトの結果をEPAに「改善調査/実現可能性の研究報告書」の一部として提出することを計画しています。

このプロジェクトで特徴的なものは所有者に対する意思決定モデルの作成です。インフルエンスダイアグラムを利用して主な意思決定ステップにおける価値と不確実性を明確に示すことができました。

プロジェクトには色々な属性が追加されるので、モデルは複雑なものになってしまいますが、所有者は9つの基準に絞って対策を考えるつもでしたが、費用、時間、効果以外の6つの要素はデータが不十分ということで利用しませんでした。それでも研究チームは十分な考察を得る事ができました。

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プルトニウム問題

テキサス大学ビジネス大学院に在籍するJames Dyer及びJohn Butler両博士は兵器に内蔵された余剰プルトニウムの廃棄に関するDOE向け研究報告書の作成にDPLを利用しました。

冷戦終了後、核兵器の削減とともにそこに含まれるウランとプルトニウムの安全で確実な管理が求められるようになりました。これらの核物質が兵器として再利用されないよう、しっかりした管理体制が必要とされているのです。対策としてDOEは核廃棄物の管理場所を減らし、二つの廃棄方法を提案しています。プルトニウムをガラスまたはセラミックに入れ、動かせないようにすること。もうひとつは既存の原子炉で酸化物燃料として燃やすことです。

どちらの方法にも技術、制度、費用の面で不確実性が存在します。DOEの研究チームには意思決定作業のためにDyerとButlerが参加していました。キーとなるイベントの確率が0.16から0.81にある場合、彼らは2つの方法を取り混ぜた方が良い、との提案を行いました。実際、DPLとLogical Decisionsの機能で、この問題の不確実性の視覚化に成功しました。その結果DOEは予備調査、プロセス開発、技術調査、環境調査、予算に関する貴重な情報を得ることができました。

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水資源計画

資源計画エンジニアのJane Ratchyeとパルアルト市の計画立案チームのメンバーはDPLを使って、パルアルト市の向こう20年間にわたる水資源確保のオプションを検討しました。中でも、サンフランシスコ水資源部(SFWD)との長期計画の締結は重要な検討項目でした。他の選択肢としては他の水供給を選ぶこと、パルアルト市の地下水システムの再構築プロジェクト、漏水防止プロジェクトなどを考えていました。また、意思決定のプロセスをシステム化すること、つまり選択肢を明示し、不確実性が存在することを皆が理解し、その上で確実な意思決定を行うことを重視しました。このような体制を構築することで市民が分析の重要なポイントで計画立案に参加できるようにしました。この調査、分析の結果、SFWDに対する依存ガイドラインを作成することができ、同時に漏水プロジェクトが費用対効果の面で、期待したほどの効果が得られないことが分かりました。

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火星探査

パサディナにあるジェット推進力研究所(JPL)のRyan McCorvieはDPLを利用してミッションの成功確率を分析しました。近年の発見により、火星探査の目的は多様化しており、JPLは現在、無人ローバーによる火星からのサンプル取得ミッションに挑んでいます。大まかな計算によれば、ローバーがサンプル取得後、帰還ロケットに戻ってくる確率はわずか0.5%だと言うことです。そこでJPLの工学経済グループは、このミッション自体の適正を調査しました。すなわち、火星の地形モデルと火星ローバーを作成し、ローバーの信頼性を研究しました。ミッションに存在する変数をDPLに取り込み、成功確率を計算しました。

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公害防止予算

空軍技術研究所のCharlotte HudsonとRich HoughtonはDPLを利用して環境管理者向けに公害防止の戦略を立案するためのDPLモデルを作成しました。環境管理者が直面する重要な予算の問題を考慮して意思決定を行えるように工夫を凝らしました。環境プロジェクトをビジネスの評価と同じように捉えて、公害防止プロジェクトがもたらす費用と効果、そして利益をモデル化しました。モデルを構築することにより、プロジェクトの経済的要素と環境的要素の変化が、最終的に予算にどのように反映するか、客観的に分析できるようになりました。

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