こちらは2015年に作成されたページです

非線形ARDLモデルなど、最新のEViewsの分析機能解説については以下のページからご覧ください。

自動ラグ選択機能付き 自己回帰分布ラグモデル(ARDL)

EViewsは、自己回帰分布ラグ(ARDL)モデルを推定し、考察するための新しいツールを提供しています。自己回帰分布ラグ(ARDL)モデルとは、従属変数と独立変数の両方のラグを説明変数として含む標準的な最小二乗推定です。

ARDL モデル推定ツールは以下の内容を含みます:

  • ビルトインされたラグ選択機能
  • 共和分関係推定
  • 長期関係に対するバウンドテスト
   

MLとGLSによるARMAの推定

EViewsでは、既存のCLS ベースの推定量に加えて、ML とGLS によるARMA モデルの推定ができるようになりました。 これらのモデルの推定は、正確な尤度を評価するために、カルマンフィルターを用いることを特色としています(Hamilton 1994)。

MLとGLS


ARFIMAの推定

EViewsはSowell (1992) 、Doornik and Ooms (2003) の効率的なアルゴリズムを用いたML かGLS を通じ、ARFIMA モデルの正確な最尤推定をサポートしています。
たとえば、Geweke and Porter-Hundlak (1983)の対数ピリオドグラム回帰を用いてd(長期依存関係をコントロールする実数和分のパラメータ)を自動初期化したり、係数とスケールについての尤度関数を集中化したりすることがサポートされました。

ARFIMA


パネルARDLとプール平均グループ(Pooled Mean Group, PMG)推定

EViewsは、固定効果を持つARDL モデルについて、Pesaran、Shin and Smith (PSS,1999) のプール平均グループ(Pooled Mean Group, PMG) 推定をサポートしています。 期間が大きいパネルの分析においては、代案となるGMM 推定量が適切ではないため、この方法は特に人気があります。

PMG はシンプルなARDL モデルの共和分形式を取り、それをパネルに適用したもので、切片、短期係数、共和分項がクロスセクションで異なることを許可します。

PMGとARDL


閾値回帰分析

EViewsでは閾値回帰モデル(TR) を推定することができます。このモデルクラスは、有名な閾値自己回帰モデル(TAR) を含みます。

閾値回帰モデル(TR)はピースワイズリニアな特定化の非線形回帰で、観測値が特定の閾値を超えたときにレジームスイッチが起きます。閾値回帰モデルは、推定とその解釈が容易であるため非常に人気があり、興味深い非線形性やリッチな動学を提示することが可能です。閾値回帰モデルの応用例として、サンプル分割モデル、複数均衡モデル、非常に人気のある閾値自己回帰(TAR)モデル、自励閾値自己回帰(SETAR)モデルなどが挙げられます(Hansen 1999, 2011; Potter 2003)。


新しい最適化エンジン

EViewsでは、よく知られている推定量にすべての新しい推定エンジンを統合しています。新しいエンジンは、洗練された信頼領域アプローチ(More and Sorensen,1983) を実装し、Broyden-Fletcher-Goldfarb-Shanno (BFGS), Gauss-Newton/BHHH,Newton-Raphson, およびFisher Scoring アルゴリズムをサポートします。

新しいエンジンにより、最適化のために新しいツールが加わっただけでなく、数値的二階微分の計算が可能になり、係数の分散共分散行列の新しい推定量がサポートされるようになりました。

新しい最適化エンジン

次の既存の推定において、推定エンジンが利用可能です。

  • 非線形最小二乗法とARMA
  • 二値選択モデル
  • カウントデータ分析
  • 順序選択モデル
  • 打ち切りデータ分析
  • ARCH(方程式及びシステム)
  • スイッチング回帰
  • 一般化線形モデル
  • ヘックマンのセレクションモデル
  • 完全情報最尤推定法(FIML)
  • 状態空間モデル
  • ユーザー定義の尤度関数(Logl)
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