SWP/SW/SNB ユーザ事例

第8回 拡散の専門書1冊をScientific WorkPlace5.5で作成!

東北軽金属研究室代表 工博 藤川辰一郎 様

研究分野:軽金属材料の物性、固体材料における拡散
SWの用途:書籍執筆

論文・書籍

「金属における拡散」邦訳 シュプリンガー・フェアラーク東京
(Th.ホイマン著 H.メーラー協力 「Diffusion in Metallen」原著)


事例3でご紹介させていただいた藤川様が、今回新たに『拡散』の研究分野における専門書 『固体中の拡散』を邦訳されました。約700ページに及ぶ大著でSWP5.5での執筆について感想等を 頂きましたのでご紹介いたします。

 


「固体中の拡散」

(リンクをクリックすると丸善出版の紹介ページへ移動します。)

H.メーラー 著 藤川辰一郎 訳 / 丸善出版 / ISBN4-621-06501-3

内容(丸善出版より)

原子拡散とは、固体中の原子が熱によってランダムに跳躍し、原子の移動が起きる過程を研究するもので、熱力学・統計熱力学・格子欠陥理論などと密接に関係し、材料科学だけでなく、材料開発にも不可欠な研究分野です。 本書「固体中の拡散」は、著者の40年以上にわたる拡散研究の全てがつぎ込まれており、この分野の解説書の決定版とも言うべき書です。 固体内の拡散全般について特定の項目に偏ることなく、バランスよくわかりやすく解説されており、適切な図を多く用いて読者の理解度が高まるよう工夫されています。また、最近の成果も取り入れられていて、大学院生・研究者・企業の技術者にとって必携の書となっています。


 

● はじめに

SWPを用いての(株)シュプリンガー・ジャパンから依頼の翻訳書の執筆は、既に紹介ずみの『金属における拡散』に続き二度目でした。分量が多い(約700ページ)上に金属以外の異種物質、例えば半導体、超イオン伝導体やガラスにおける拡散などを多数含み、さらに内容のレベルが高く、推敲にはやや苦労しました。執筆の面では、改善されたSWP5.5と(株)ライトストーンの親切なテクニカル・サポートで編集部の指示通りに完成させることができました。提出目前の原稿がほぼでき上がった頃に、東日本大震災に見舞われ、中断しました。大きな原稿のため、日頃から複数の外部HDでバックアップしておりましたので、支障はありませんでした。

● SWP3.5とSWP5.5と比較して

以前使用していたSWP3.5では、ソフトバンク版pLATEX2eを予めインストールしなければならず、インストール後もコンパイルのトラブルに悩まされました。しかしSWP5.5では最初から組込まれており、全般的に使いやすくなっておりました。前者では、ページレイアウトの指定に、プリアンブルにコマンドを入れる必要があり、これでもトラブルがいくつかありました。

● 原著のソース・ファイルの利用

シュプリンガー・ジャパンから「text」と「eps形式のfigures」が納められた原著のソース・ファイルおよび「トンボ」入りでシュプリンガー規定のサイズでコンパイルするための「クラスファイル」が提供され、これを用いて指定のページレイアウトを行ない、図を翻訳書中に移すことが指示されました。クラスファイルのsvtbook.clsの組込みがよくわからず、さらにソース・ファイル中の「eps形式のfigures」の読込みがなかなかうまくいかず、たびたびテクニカル・サポートのお世話になりました。svtbooks.zip中にあったsamples.texに文章を書き込み、所定の形式でコンパイルすることができました。eps画像のタイプセットには画像関連モジュール「Ghost-Script」を追加しなければならないことを教えてもらいました。この環境の正しいダウンロードにも苦労しましたが、その成功後は図の貼りつけはうまくいくようになりました。

● 原注の式の修正

原注にある式、特に積分をコンパイルすると、文字化けする場合があり、その解決法がわからず、困っておりました。これもテクニカル・サポートで解決しました。

● 表の作成

本文や付録中の表の作成をSWPによって行いましたが、SWPによる表の作製機能は良くできており、非常にやり易かったです。

● おわりに

SWPのユーザーは印刷時の体裁を気にすることなく、本文の内容の推敲に集中できます。この大著はSWPなしでは完成できなかったものであり、式、表および図の多い書籍を美しい仕上がりで作成する上でSWPは必需品であることを再確認しました。

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