Origin/OriginProユーザ事例集
第1回「風の流れを読み、深刻な大気汚染の解消を目指す!(2)」
国立環境研究所 大気環境研究領域 主任研究員 上原 清 様
● 空気や汚染物質の流れをOriginで表現
そこで上原さんが提示したのは、風の流れを活用する大気汚染軽減策。風通しを悪くしていたフェンスを外したり、地上の交通を高架道路に誘導したり、トラックの排気ガスを上に向けて排出するなどです。
「煙突と同じことです。汚染物質の排気量は変わらなくても、その最大濃度を抑えることができます。もちろん、根本的な解決策は交通量を減らすことですが、こういうやり方だってあるんです。」
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トラックの排気管の位置により、排気される汚染物質の濃度の分布が変わります。 |
上原さんの所属している国立環境研究所には、国際的にみても優れた風洞実験施設があります。その風洞で、市街地の地形を忠実に再現した縮小模型を用いて風の流れを再現し、汚染物質がどのように拡散していくか測定するなど、さまざまな実験が行われています。
そうして得られたデータをもとに、汚染対策の有効性が判断されるのです。この実験の結果をわかりやすく表現する手段として、Origin 7.5Jが活用されています。
「図によって何を伝えたいか、そのためにはどう作図すればいいか、いつも苦労するところです。良い図があれば、言葉は少なくてすみます。Originはこうした図を描くときに、例えば線の種類が豊富であるなど、さまざまな点で融通が利きます。」と、上原さん。
Originには、複雑なグラフや美しいグラフを簡単に作成できる、回帰分析やピーク解析などのデータ分析にも利用できる、独自のマクロ言語やC言語による強力なカスタマイズ機能で機能を拡張できるなど、さまざまな特徴がありますが、表現力が充実していることがOriginを選び続ける理由になっているようです。
●「ライトストーンのサポートには助かります」
「もう使い始めてから10年ぐらいになるかな」というほどOriginについては大ベテランでもある上原さんといえども、「もったいないなあと思うのは、Originでいろんなことができるのに私がそれを知らないということです。時間があれば、いろいろとやってみるのですがなかなか…」と、豊富な機能をすべて把握することは大変なのだそうです。
Originで図を作成することは、あくまでも研究に付随することですし、ほかのソフトの知識も必要になるのですから、無理もありません。
そんな上原さんにとっていまや欠かせない存在になっているのが、ライトストーンのテクニカルサポートです。「テクニカルサポートには非常に感謝しているんですよ。こんなことはできるのかなと思って問い合わせてみると、たいがい担当の方にすぐに教えてもらえます。普通はこんなスムーズに教えてくれないんじゃないかと思って。」
ライトストーンのOriginをご購入いただいた方なら、Origin専任の技術スタッフによるサポートが無償でご利用いただけます。これからもテクニカルサポートをどんどん活用してください。
今回のユーザ訪問には、上述のサポート担当も同行して、上原さんからOriginの使い方についての質問もお受けしました。「イメージファイルを読み込んでグラフと重ね合わせることはできますか?」「Originにここまで求めるのは酷かと思いますが、ワークシートでソートができるといいのですが」など、どれもOriginで実行可能です。
Originの活用法については、ライトストーンのWebサイトでも公開中です。今後も、役立つ情報を充実させていく予定です。ご期待ください。
図だけではなく、このようなグラフの作成にもOriginをご利用いただいています。 |