Stataを使いはじめる: (10)コマンドの機能を調べる



10 コマンドの機能を調べる


■ コマンド名でヘルプを検索する
■ ヘルプの各セクションに何が記述されているかを把握する
■ ヘルプからマニュアルへ飛ぶ

.Stata を立ち上げます。
.メニューから

[ヘルプ(H)] >
[Stataのコマンド...(O)]

と選択すると、ダイアログが開きます。
.調べたいコマンド名を入力して OK をクリックします。

  または、コマンドウィンドウで help コマンド名 というコマンドを実行しても同じ操作が実施できます。

.対応のヘルプが存在すると、ビューワウィンドウにヘルプが表示されます。
ヘルプには、Stataを操作する上で必要となる主要な情報が含まれています。ヘルプに記載された情報に加えて、さらに詳細な情報については、PDF のマニュアルに記載されていますが、操作方法を知る範囲においては、ヘルプの情報だけでも大いに役立ちます。

.Stata のヘルプはいくつかのセクションに分かれています。ページトップ にはコマンド名とその概要が記述されています。

※青色の文字列(次の図ではView complete PDF manual entry)をクリックすると、マニュアルの対応ページが開きます。

Syntax セクションにはコマンドの文法が記述されています。初見のコマンドは、このセクションをざっと見たのち、Examples へ進んでコマンド例を拾って、実際に Stata で実行してみてどうなるかを確認したほうが早くコマンドを使えるようになります。


※コマンドは、コマンド名に続きスペース区切りの引数を単数または複数入力するのが基本的なつくりです。引数は、先頭からの順番で役割が決められています。たとえばregress コマンドの場合、コマンド名のregressの後に入力すべきものは、depvarであることが1行目から読み取れます。depvar とは Stata で従属変数(dependent variable)を意味する用語です。depvar と斜体になっているのは「depvar」という文字そのものではなく、適切な文字列(depvar の場合、データセット内にある変数名)に置き換えられるべきことを意味します。(青色はリンクを意味し、クリックするとさらに詳細が表示されることを示しています。)続く [indepvars] は、独立変数のリスト(independent variables)を意味する用語です。大カッコ([ ])で括られているのは、この引数の入力が任意であり、省略してもエラーが起きないことを示しています。(ただし、ほかの入力内容との兼ね合いで省略できない場合もあります。)
Syntaxセクション冒頭
用語 意味
depvar 従属変数名
indepvars 独立変数名のリスト
if if条件を指定するif節
in in条件を指定するin節
options optionのリスト
リストの先頭にはカンマ(,)が必要


optionsはオプションのリストを意味する用語です。オプションにはさまざまな種類があり、コマンドごとに使用の可否が異なります。使用可能なオプションの一覧は、同Syntaxセクション内に記述されています。また、さらに詳細な記述が Options セクションにあります。オプションリストの入力は、カンマ(,)から始めます。カンマに続き、使用したいオプションをスペース区切りで入力します。オプションリスト内でのオプションの入力順に決まりはありません。
Menu セクションには、メニュー操作をおこなう際のメニューの選択順が記述されています。

Description セクションには、コマンドの主な機能が文章で記述されています。

Options セクションには、コマンドで使用可能なオプションの機能が詳述されています。

10Examples セクションには、実際に Stata で実行して試すことができるコマンド例が記述されています。初見のコマンドについては、まずここを参照し、コピー&ペーストでコマンド例をコマンドウィンドウに入力し、Enter キーを押して実際に実行させてみるほうが、最終的には早くコマンドの使いかたを習得することができると思います。
 コマンド例の直前には、そのコマンドの果たす役割が短く記述されています。記述を読み取って、自分の実施したい内容に最も近いもの見つけます。見つけたら上へスクロールし、一番近い位置にある usesysusewebuseのいずれかを見つけ、そこから順に一行ずつ実行していきます。

11Video Example セクションには、実演動画へのリンクが記述されています。

12Stored results セクションには、実行後に作成される内部変数(マクロ、行列など)の一覧が記述されています。

13References セクションには、統計手法の理論背景や計算アルゴリズムを知る上で参考となる文献が記述されています。

14.ヘルプページトップにある青色のリンクをクリックすると、さらに詳細なマニュアルが開きます。マニュアルでは、コマンド例を実行したときの結果を解説付きで記述した Remarks and examples セクションや、計算アルゴリズムを数式で記述した Methods and formulas セクションがあり、ヘルプにはない詳細な情報が含まれています。

マニュアルのなかには、個別のコマンドの記述以外にも、Stata の全体的な操作法を示した Getting Started や User's Guide といったパートがあります。両パートについては、弊社から日本語版を提供しています。Stata の機能を網羅した公式マニュアルであり、利用にあたっての有用な情報が数多く含まれています。分量が多いため、ざっと見でも一通り目を通してみることをオススメします。

弊社からの日本語版マニュアルのご利用については、こちらをご覧ください。




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