Stata16による傾向スコア(プロペンシティスコア)分析II - 処置が内生的に決定される時のATEと生存時間をアウトカムとするATEの推定

本講習会は傾向スコア分析Iの講習会において学習した知識と操作方法を基に、その発展的な分析手法を学ぶための講習会です。数学/統計を用いた解説は最小限にとどめ、例題を用いた実習を行う中で、分析における問題意識と分析結果の解釈を適切に行うための知識の習得を目的とします。
最初に傾向スコア以外の方法でATEを推定するコマンドについて学びます。第二部では処置が内生的に決まる場合のATEの推定手法を説明します。そこではサンプルセレクションバイアスの問題についての動機付けを考える意味で、最初にHeckmanモデルの説明から始めます。最後は生存時間(打切りデータを含む)をアウトカムとする場合のATEの推定手法を学びます。ここではパラメトリック-サバイバルモデルの基礎知識が必要になりますので、導入部では若干、統計的な解説を行います。
本講習会を受講されるには、事前にStata14による傾向スコア(プロペンシティスコア)分析Iを受講されることを強くお勧めします。
講習内容
1.交絡要因の影響を除去して処置(ここでは喫煙習慣)が新生児体重に及ぼす影響を計測する傾向(プロペンシティ)スコア以外の手法

teffects ra:Regression adjustment
処置群とコントロール群に分けて、各群でアウトカムを被説明変数として回帰直線をフィットします。そのフィット直線の理論値を観測できない潜在的なアウトカムとし、ATEを推定します。回帰直線を構成する共変量の回帰係数を知る(アウトカムに与える影響を知る)ことが可能です。

teffects ipw:Inverse-probability weighting
ロジットモデルの理論値を加重としてATEを推定します。RAにおいて回帰式の符号が、正負に分かれて共変量がアウトカムに与える影響が判然としない場合などは、ipwを利用する動機のひとつになります。

raはアウトカムを回帰式で、ipwは処置の割り当てをロジットモデルでモデル化します。次に示す二重に堅牢な推定手法は、どちらか一方の定式化に誤りがあっても、それを補正する機能を持っています。

teffects aipw:Augmented inverse-probability weighting
処置の割り当てを行うロジットモデルの確率から、その逆数を計算します。次に二群の回帰直線を推定し、アウトカムの理論値を求めます。最後に、理論値に対して最初に求めた加重を用いてATEを推定します。

teffects ipwra:Inverse-probability-weighted regression adjustment
処置の割り当てを行うロジットモデルの確率から、その逆数を計算します。次に、この加重を利用して加重回帰モデルを推定し、アウトカムの理論値を求めます。最後に、このアウトカムでATEを推定します。

2.交絡要因とは別の要素が処置(喫煙習慣)に関係していると考えられる場合
最初にHeckmanモデルによるサンプルセレクションバイアスの問題を簡単に説明します。

eteffects:
アウトカムが連続変数の場合に利用します。

etpoisson:
アウトカムが回数の場合は内生性を考慮したポワソン回帰モデルを最初に推定し、その次にATEを推定します。

etregress:
アウトカムが線形回帰式でモデル化できる場合に、潜在的なアウトカムを考慮してパラメータ推定を行います。その後で、marginsコマンドを用いてATEを推定します。

3.アウトカムが生存時間である時のATEの推定
最初にパラメトリック-サバイバルモデルとはどういうものであるか、Stataのstregコマンドを用いて学習します。次にアウトカムを生存時間とする各種推定コマンドについて学びます。第一部で学習した内容と、パラメトリックサ-バイバルモデルの知識を組み合わせることで、stteffectsの各種コマンドの違いと用法を正しく理解し、比例ハザードモデルを利用する事との違いを把握します。

※ セミナーは終了後(17:00)は質疑応答の時間となります。お気軽にご質問ください。  
参加費用(税抜き)
45,000円
会場
株式会社ライトストーン セミナールーム
都営新宿線岩本町駅 徒歩5分/JR馬喰町駅 徒歩5分/JR浅草橋駅、JR秋葉原駅 徒歩7分   地図
受講にあたって必要となる知識
Stataによる傾向スコア(プロペンシティスコア)分析Iを受講済みであること。
開催日時空席状況申込
2019年12月19日(木) 10:00-17:00 受付中