国土地理院の湖沼データから等深線図を作成

国土地理院のWEBページから湖沼の基本測量成果データをダウンロードし、等深線図を作成します。

国土地理院のGISデータから等深線図を作成

icon芦ノ湖の等深線図

※本ページで掲載している地図は、湖沼データ国土地理院 https://www.gsi.go.jp/kankyochiri/lakedata.html)を基に作成しています。

データの入手

  1. 国土地理院のWEBページにアクセスします。
  2. 外部リンク(国土地理院ウェブサイト)

  3. 今回は、神奈川県にある芦ノ湖のデータを用います。
    zipファイルをダウンロードし、展開(解凍)します。
  4. ダウンロードした湖沼データは以下のようになっています。
    「ashinoko-2021」というフォルダの下に、CSV、GML、PDF、TIFF、シェープファイルのフォルダが入っています。

    国土地理院の湖沼データ(基本測量成果データ)

  5. 今回は、シェープファイルを使用します。
    「湖沼データ_シェープファイル_ashinoko」というフォルダの下に、湖岸線、水深点、水生植物、底質、等深線のフォルダが入っています。
    この中から、等深線と湖岸線のshp形式ファイルを使用します。
  6. マップ作成に使用するファイルは、以下の2つです。
  • 等深線ラインデータ:ashinoko-lf-2021_dpc.shp
  •   
  • 湖岸線ラインデータ:ashinoko-lf-2021_srl.shp

  • Home:New Map:Base:Baseを選択し、ファイルを選択して開くをクリックして、これらのshpファイルを選択するとベースマップが描かれます。すると、このようなデータであることが確認できます。

    これらのデータのそのままの状態から等深線図(等高線図、コンター図)を作成することはできません。そのため、これらのデータからグリッドファイルを作成し、等深線図を作成します。

    等深線、湖岸線のデータから作成したベースマップ(Base Map)

    グリッドファイルを作成


    シェープファイルを基にグリッドファイルを作成

    Surferでは、Grid from Contoursコマンドを使用して、等高線を含むベクターファイル (shpやdxfなど)からグリッドファイルを作成できます。
    グリッドファイルは、Surferで等高線マップまたはその他のグリッドベースのマップを作成するために使用します。
    なお、ここではshpを例として使用しますが、この手順はすべてのベクターファイル形式で同じです。

    1. Grids:New Grid:Grid from Contoursをクリックします。

      シェープファイルに含まれるコンターのポリラインからグリッドを作成

    2. Contour Sourceに等深線データのshpファイルを指定します。Browseボタンをクリックし、ファイルを選択します。
      Select Fieldダイアログがポップアップします。これは、標高データ(Z値)に該当する列が複数ある際に、どの列を使用するか指定するものです。
      今回は「 ...['l 」を選び、OKをクリックします。

      標高データ(Z値)の指定

    3. Fault Sourceに湖岸線データのshpファイルを指定します。Browseボタンをクリックし、ファイルを選択します。
      ここで指定したデータは、グリッド作成時に障壁として機能します。これにより、出力される深度のグリッドは、湖岸線に沿って作成されます。

      Grid Contoursダイアログでの設定

    4. Output Gridで出力するグリッドファイルのパス・名前を設定します。
      その他の設定項目は、デフォルトのまま受け入れ、OKをクリックします。
      これにより、シェープファイルのポリラインデータから、グリッドファイルが作成されます。

    作成したグリッドファイルのZ値を負の値に変換

    ここで作成されたグリッドでは、Z値データは正の値となっています。(元のシェープファイルのデータが正の値であるため)
    Z値を負の値とするには、

    1. Grids:Calculate:Mathをクリックして、Grid Mathダイアログを開きます。

      グリッドに算術演算(数学処理)を行う

    2. Add Gridsボタンをクリックし、先ほど作成したグリッドファイルを指定します。

      グリッドファイルを演算処理の対象として追加

    3. Enter a Function of the Form f(A,B, ...)にてグリッドに対する計算を入力します。
      ここでは「-A」と入力します。これにより、グリッド全体のZ値にマイナスを掛けることになり、Z値は負の値になります。
    4. Output Gridで出力するグリッドファイルの名前を設定します。
    5. OKをクリックして設定を終え、グリッドファイルを出力します。

    マップを作成

    グリッドファイルから等深線図(コンター図)を作成

    作成したグリッドファイルを使用して、等深線図を作成します。

    1. Home:New Map:Contourを選択し、作成したグリッドファイルを選びます。

      コンター図、等値線図、等高線図、等深線図を選択

    2. 等深線図が出力されますので、色などを任意で編集して完成です。

      国土地理院の湖沼データ(基本測量成果データ)

    3. Map Tools:View:3D Viewを選択すると、作成したマップを3Dで見ることができます。

      国土地理院の湖沼データ(基本測量成果データ)

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