ピークアナライザーで複数のピークフィット

波形データにある複数のピークを検索して、カーブフィットを実行できます。この動画では、指数関数的に減少するベースラインを定義したあと、ピークを検索し、組み込みのフィット関数を使ってピークフィットを実行する基本の操作をご案内しています。
※この動画で紹介しているピークアナライザーを使ったピークフィット機能はOriginのPro版で利用できます。

右下の拡大ボタンボタンで画面を大きくし、設定ボタンで解像度720以上の設定にしてご覧いただくことをお勧めします。

操作方法

  1. ピークアナライザを使ってベースラインを定義し、ピークをフィットしていきます。サンプルデータのB列を選択してメニューから「解析:ピークと基線:ピークアナライザー」を選択します。
  2. ダイアログが開き、プレビューグラフが表示されます。ダイアログの上パネルでは、分析が完了するまでの手順が表示されていて、今どの手順を踏んでいるのかがわかるようになっています。
  3. 下のパネルでは、現在の手順でのオプションを設定できます。最小に表示される処理ページでは、実行したい分析の種類を選択していきます。ここでは、「ピークフィット」を選択します。これはOriginProでのみ有効な処理です。
  4. 「進む」をクリックして「基線モード」のページを開き、ベースラインについて設定します。ベースラインの取り方はいろいろな設定がありますが、ここでは「基線モード」として「ユーザ定義」を選択します。
  5. ベースライン定義のためのアンカーポイントが自動で検索され、プレビューグラフに表示されます。アンカーポイントを手動で調整する場合は「自動検索をオン」のチェックを外して、その下の「追加」や「変更/削除」などのボタンを使い、プレビューグラフ上でアンカーポイントを定義します。
  6. 「進む」をクリックして表示される次のページでは、アンカーポイントの接続線を設定できます。ここでは「フィット(Pro)」に変更し、「関数」を「ExpDec2」にします。
  7. 「進む」をクリックして基線の処理ページに進みます。
  8. ここでは、ベースラインの減算やベースラインにフィットを実行するかを決定します。「基線の自動減算」と、「自動再スケール」にチェックを入れて「進む」をクリックすると、プレビューグラフが更新されます。
  9. ピーク検索のページでは、ピーク検索の設定を指定します。ここでは「手法」として、デフォルトの局所最大のままにしておきます。
  10. 「二次微分を表示」にチェックをつけると、プレビューグラフに微分プロットが表示されます。ピークの位置を決める際、特に隠れたピークの検出の際に役立ちます。このデータでは隠れたピークはないのでチェックを外してプレビュー表示をオフにします。
  11. 「検索」ボタンをクリックすると、2つのピークが見つかります。「自動検索」のチェックを外すと、その下にあるボタンを使ってグラフ上で手動でピーク位置を定義することができます。「進む」をクリックします。
  12. 最後のページでは、検索したピークにフィットを実行していきます。「残差の表示」にチェックを付けるとプレビューグラフに残差プロットを表示できます。
  13. 「フィット制御」 ボタン をクリックするとダイアログが開き、フィット関数やパラメータ値の設定などが行えます。
  14. ドロップダウンリストを使ってすべてのピークでおなじフィット関数を設定できます。また、ピークリストの「ピークタイプ」の欄のドロップダウンリストを使ってピークごとにフィット関数を指定することもできます。
  15. 「値」の欄にはパラメータの値を入力したり、「固定」にチェックを付けてパラメータ値を固定できます。また「境界」タブでは、パラメータの取りうる範囲などを設定できます。
  16. ベースラインやピーク中心、ピーク幅を固定するボタンも利用できます。
  17. 「収束までフィット」ボタンを押すと、プレビューグラフが更新されるほか、「メッセージ」タブで決定係数や自由度あたりのカイ二乗を確認できます。
  18. フィット結果に不満がある場合は、「戻る」ボタンで戻ってベースラインやフィットの設定を変更するなどの操作が必要です。問題がなければ「完了」 ボタンをクリックしてレポートを表示させます。
  19. フィット結果がレポート形式で表示されます。ほかのシートには、各ピークの情報や、フィット曲線の数値データ、ベースラインにより減算されたデータなどを確認できます。

参考ページ

page_top_icon