JADEの使い方(3)
回折パターンのピーク分離(プロファイルフィッティング)2 詳細編
JADEの使い方(2)に引き続き、プロファイルフィッティングの機能の詳細を紹介します。 プロファイル関数の選択、パラメータの制約・固定・共有、飽和ピークへの対処方法を紹介します。
プロファイル関数の選択
プロファイルフィッティングを行うときに、プロファイル関数を以下の候補の中から選択できます。一般的に、尖ったピークトップと長い裾野を持つピークにはPearson-VIIが適しています。一方、より丸みのあるトップを持つピークには、擬Voigt(Pseudo-Voigt)が適しています。
- 擬Voigt (Pseudo-Voigt)
- Pearson-VII
- FCIモデル (FCI-Model)
- 分割Pearson VII (Split-Pearson)
パラメータの制約、固定、共有
プロファイルフィッティングのツールバーの「メニュー」ボタンから、フィッティングパラメータの数(自由度)を減らすことができます。例えば、同じセグメント内でプロファイルを制約をかけたり、いくつかのパラメータ(例えば非対称性のパラメータ)を共有することにより行えます。
具体的には、下図のように統一メニューからパラメータを共有する設定を行ったり、「プロファイルの制限」サブメニューでそれらのパラメータ範囲を制限することができます。
また、パラメータを固定する場合は、「プロファイル」タブのリストの中で1つまたは複数の対象となるプロファイルを選択、右クリックし、「プロファイルの制限」サブメニューから設定できます。
飽和ピークへの対処
イメージングプレートのようなデータソースから飽和ピークのフィッティングを行う場合、「面積%」より後ろの列を右クリックし、「平坦な頂部をスキップ...」を選びます。ピークトップの範囲を入力するダイアログが表示され、飽和ピークに対処できます。