JADEの使い方(12)
結晶化度の算出
JADEのプロファイルフィッティングの機能を使い、回折パターンのピークの面積を求めることで、結晶化度を算出することができます。
プロファイルを初期化
粉末回折パターンのデータを読み込み、「プロファイル」タブを開きます。プロファイルフィッティングを実行するためのツールバーが表示されます。
「初期化」ボタンをクリックします。現在の表示範囲のプロファイルが初期化されます。
回折パターンのさらに上に表示されている図は、実測の回折パターンと表示されているプロファイルの残差です。
- 手動でピークを追加したい場合、ピークを追加したい位置でマウスを左クリックします。
- ブロードなピーク(非晶質ピーク)を追加したい場合、キーボードの[Shift]キーを押しながら、ピークを追加したい位置でマウスを左クリックします。
ピークを追加したい位置で左クリックします。
ピークが追加されます。
JADEに非晶質ピークを認識させる
キーボードの[Shift]キーを押しながらマウスを左クリックすると、ブロードなピーク(非晶質成分)を追加できます。
ブロードなピークを追加すると、下図のようになります。
ブロードなピークは単純に幅が広いピークというだけでなく、JADEの中で非晶質成分として認識されます。「プロファイル」タブのピーク情報のリストを見ると、下図のように「AP」欄にドット(●印)が表示されます。結晶化度を算出するときにこの情報が使われます。
ピーク情報のリストの中で、特定のピークを非晶質ピークと設定することもできます。その場合、表の中でピークを選び右クリックし、「非晶質ピーク」を選びチェック印をつけます。
プロファイルフィッティングを実行して結晶化度を算出
「フィッティング」ボタンをクリックすると、プロファイルフィッティングが実行されます。実測の回折パターンに重ね合わせる形でフィット結果のパターンがピンク色で表示されます。上部に表示される残差もチェックしてください。
回折パターンの上と、JADEのウィンドウのいちばん下に結晶化度が表示されます。