粒子・細胞・結晶の高度検出・測定に最適!

画像解析ソフトウェアMIPAR

バージョン4.5リリース 学習不要の自動AI検出オプション「Spotlight」新登場!

解析例1. MIPARによる粒子数量の簡単カウント

画像中にある粒子オブジェクトの数量を数えるのは大変な作業です。MIPARで簡単に数量をカウントした例をご紹介いたします。

使用するレシピについて

  • 使用する画像:particles_ORIGINAL.png
  • 使用したレシピ:recipe-p0013_basic-particles.rcp

レシピは、以下のMIPARレシピストアから入手できます。

レシピ内容

  1. Basic Threshold:基本的なしきい値設定
  2. Smart Dilation:選択されていないピクセルの周りに選択されているピクセルが指定数あった場合、そのピクセルを選択する拡張機能
  3. Smart Erosion:上記Smart Dilationを同じ選択方式で、逆に浸食する機能
  4. Reject Feature:面積などのしきい値で削除
  5. Separate Feature:選択したオブジェクトを分割

レシピ適用手順

1.

MIPARを起動し、「Image Processor」をクリックして、「Open Image」から「particles_ORIGINAL.png」を選択して開きます。

2.

「Open Image」の右隣にある「Load Recipe」ボタンをクリックして、レシピを選択すると、以下の結果が得られます。オブジェクトの個数は502個です。

レシピ作成手順

1.

MIPARを起動し、「Image Processor」をクリックして、「Open Image」から 「particles_ORIGINAL.png」を選択して開きます。

2.

メニューの「Segmentation」から、「Basic Threshold」を選択して開いたダイアログで、Modeを「Auto」(自動選択)、Objectを「Blight」(明るい側)を選択して「Accept」をクリックします。※マニュアルでの微調整はもちろん可能です。

この段階で、メニューの「Measurement」から「Count」を選択するとオブジェクトの数量が表示されますが、オブジェクトが正しく分割されていなかったり、背景の微小なオブジェクトを数えてしまったりするので正確ではありません。

3.

表示を「Labels」に変えると、オブジェクト同士が繋がっていることが分かります。

4.

試しに、ものさしアイコンを選択してから、繋がっていそうなオブジェクト上でクリックしてください。

5.

これにより選択したオブジェクトのあらゆる情報が得られますが、オブジェクトが繋がっているために正確ではありません。

また、選択したオブジェクト上に選択されていない穴やへこみがありますので、Smart Dilation及びSmart Erosionという拡張/浸食機能で調整していきます。

6.

メニューの「Morphology」から「Dilate」「Smart」を選択します。
次のダイアログが表示されますので、選択しきい値(選択されていないピクセルの周りにある選択済ピクセル数)を今回は「6」に設定します。さらに、その拡張を何回繰り返すかを「Iteration」に「10」と設定して「Accept」をクリックします。

このSmart Dilationは、一般的な拡張とは異なり、ピクセルごとの状況を把握しながら拡張していきます。

7.

次に、拡張した選択範囲をもとのレベルに戻しましょう。
メニューの「Morphology」から、「Erode」「Smart」を選択します。このSmart Erosion機能は、上記のSmart Dilationと同じく、ピクセルごとの状況を把握しながら、選択部分を浸食する機能です。

次のダイアログが表示されますので、先ほどのDilationと同じ設定で選択範囲を浸食させます。穴やへこみは補正されたままになります(この作業を一般的にオープニング/クロージングといいます)。

8.

以上で、オブジェクトの調整は完了しましたが、背景などにある非常に小さなオブジェクトが存在しますので、カウントされないよう、メニューの「Clean-up」から、「Reject Feature」を選択して、小さなピクセルを削除します。

開いたダイアログで、虫眼鏡ボタンをクリックし、小さなオブジェクトのある個所を拡大します。ものさしボタンをクリックしてから、その小さいオブジェクトをクリックすると、そのオブジェクトが持つピクセル数が表示されます。

次に、対象となる粒子上でものさしボタンを選択してからクリックしてみましょう。 オブジェクトが持つピクセル数が表示されます。

9.

小さいオブジェクトを削除するために、Measurement設定は「Area」にします。Areaの閾値を「20」ピクセルに設定して、「Reject Feature」のまま、「Accept」をクリックします。

10.

ゴミ取りは完了しましたが、オブジェクト同士が連結されている部分がありますので、メニューの「Morphology」から「Separate Feature」を選択してダイアログを開き分割します。
スライドバーを動かすと、分割の程度が変わります。画面を拡大するなどして、より良い分割状況を決定して「Accept」をクリックします。

11.

メニューの「Measurement」から「Count」を選択すると、正確な粒子個数がカウントされます。

作成したレシピは「Save Recipe」をクリックして保存します。

補足

画面からはみ出している粒子をカウントしない場合は、メニューの「Clean-up」から「Reject Edge Feature」を選択してください。

個数だけではなく、面積や寸法を測定する場合には、Calibrationメニューを使用して画像内にあるスケールバーを見つけ、1ピクセルあたりの寸法を設定できます。
Calibration後は実際の寸法で解析結果を表示します。

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