Surfer 15の新機能
Surfer 15では、使いやすさを向上し、ワークフロー改善による時間節約が可能な新機能が充実しています。
主な新機能を以下に示します。
- 3Dビュー
- 新しいPoint CloudレイヤによるLiDARデータの処理
- ベースマップシンボロジー
- Thiessenポリゴンを作成
- ドロネー三角形分割の作成
- グリッドおよびカラー起伏図作成のマルチスレッド化
- 時間の節約
- 座標系追加
- インポート
3Dビュー
データを3D表示できます。作成したマップの3Dビューを作成し、回転させて任意の視点からサーフェスを表示できます。水位の表示および調整、垂直方向の強調表現の設定を行えます。また、サーフェス上空を飛行するようなフライスルービデオを作成して記録できます。ラスター、画像、ベクターデータを含めることができ、すべてが3Dビューで表示できす。
新しいPoint CloudレイヤによるLiDARデータの処理
LiDARデータを新しいPoint Cloudレイヤとして視覚化できます。ポイントクラウドを作成するには、1つ以上のLASまたはLAZファイルを選択します。複数ポイントのフィルタリングオプション(分類、リターンタイプ、ソースIDなど)を使用して、必要な点だけをインポートできます。選択したすべてのLAS/LAZファイルのデータは、1つのPoint Cloudレイヤにマージされます。
レイヤが作成されると、PropertiesウィンドウにPoint Cloudレイヤ独自のオプションが表示され、リボンも使用できます。ここで以下のことが可能です。
- 条件または、四角形、多角形でポイントを選択
- 選択したポイントをレイヤから削除する
- レイヤを選択したポイントにクロップ(切り取り)
- 選択したポイント分類を削除
- 選択したポイント分類を再分類
- Point Cloudのポイントから直接グリッドを作成
- 新しいLASまたはLAZファイルにエクスポート
この機能と3Dビューとを組み合わせれば、強力な3D可視化が可能になります。
ベースマップシンボロジー
ベースレイヤーにシンボルを適用し、属性値に基づいた色やシンボルをオブジェクトに割り当てます。これにより、属性フィールドの値を使用して、ベースマップ内のオブジェクトを色付けできます。特定の描画プロパティに対して一意の値を割り当てたり、データの数値範囲に基づいて描画プロパティを割り当てることができます。たとえば、SHP/DBFをSurferにロードし、シンボルのプロパティをすべてのサンプル位置に割り当て、別のシンボルプロパティをすべての井戸の位置に割り当てることができます。さらに、これらのプロパティと関連する属性値を表示する凡例を自動的に作成できます。
- 使用例:
- 考古学的発掘調査において、各エリアの発掘量に基づき、ポリゴンの色をグラデーションで色付け
- 各地質単元で塗りつぶしの色を指定してカスタム地質図を作成
- タイプ名またはサンプルタイプに応じた土壌タイプのポリゴンの色付け
- マップ上にシンボルを表示し、汚染の量に応じてシンボルのサイズを変化
- 道路の種類別にポリラインを色分け
Thiessenポリゴンを作成
エリア内のすべての空間が、他のポイントよりも関連するポイントオブジェクトに近くなるようなエリアを自動的に作成できます。Thiessenポリゴンは、近接分析(proximity analysis)と影響範囲の計算に使用されます。データポイントをベースレイヤとしてロードし、ポイントを選択し、Features | New Features | Thiessen Polygonsと選択すると、データポイントと同じレイヤまたは新規レイヤにポリゴンを作成します。ポリゴンが作成されたら、その属性値をもとにしてシンボロジーで色分けできます。
ドロネー三角形分割の作成
三角形の中にデータポイントがないように、自動でデータポイント間に三角ポリゴンを作成できます。データポイントをベースレイヤーとしてロードし、ポイントを選択して Features | New Features | Triangulation コマンドを選択すると、データポイントと同じレイヤまたは新しいレイヤにドロネー三角形分割が作成されます。
グリッドおよびカラー起伏図作成のマルチスレッド化
- グリッド作成がマルチスレッド化され、コンピュータのメモリを最大限活用できるようになりました。データのグリッディング作成がほとんどの手法において最大5倍高速に処理されます。
- カラー起伏図のレンダリングもマルチスレッドに対応しました。カラー起伏図の作成、拡大、編集などの動作がより高速に行えます。大きなグリッドであっても、変更を行った後の再描画は即座に行われます。
時間の節約
- エクスポートするファイル形式を記憶できます。例えば、常にJPGファイルをエクスポートする場合、デフォルトのエクスポート形式がJPGに設定されます。これは、ユーザが他の形式に変更しない限り保持されます。
- ステータスバーボックスのサイズが記憶されるようになりました。すべての座標情報を表示するためにいつもしていたステータスバーの分割変更操作が必要なくなりました。この設定は、ユーザが変更しない限り、Surferに保存されます。
座標系追加
新しい座標系 ETRS89 / ETRS-UTM zone 26N-39N が追加されました。
インポート
- ベクタPDF
- MapInfo TAB/MAP ベクター形式
- DGN (v7)
- GeoJSON
- S-57
- IDRISI VCT バイナリベクター形式
- TIGER/LINE
最新バージョンの全機能リストは、Surfer 15 をインストール後、?ボタンをクリックして開くヘルプで確認できます。目次ページで、Surfer 15 | Introduction | New Featuresを選んでください。
なお、Surfer 15の体験版は、こちらのページよりダウンロード可能です。