コミュニティ作成コマンド

Stataを取りまくコミュニティには人類学、生物統計学、経済学、財政学、政治学、心理学、公衆衛生学、社会学、サーベイリサーチ、動物学等、多様な分野からの研究者が含まれています。Stataのプログラミング言語を使用すると、正規のStataコマンドと同様の振舞いをする独自のコマンドを作成することができます。そして多くのユーザはそれらのコマンドをStata JournalSSCアーカイブ、あるいは自分のwebサイトといったチャネルを通じて一般に公開しています。Stataのfindit, net search, sscコマンドを使用するとこれらのコマンドの検索とインストールが簡単に行えます。従ってStataの機能一覧にリストされていない機能であっても、既に別のユーザがそのためのコマンドを開発し公開しているかもしれません。

Stataのコミュニティ作成コマンドはそれらの開発者によってサポートされています。StataCorpはこれらのコマンドの正当性に関し認定を行うわけでもなく、また技術サポートを提供するわけでもありません。しかし作者の多くはStatalist emailグループのメンバーでもあるため、コミュニティ作成コマンドに関する議論も頻繁に行われています。

コミュニティ作成コマンドの数は増加の一途を辿っており、所望のコマンドが今は存在しなくても、将来開発される可能性があります。Stataをインストール済みであれば、searchコマンドによってコミュニティ作成コマンドに対するキーワード検索を行えます。たとえば、ソーシャルネットワーク分析に関連する機能を検索する際は、Stataで次のコマンドを実行します。

       . search social network analysis

検索結果の一覧から詳細を確認後、インストールを実行できます。Stataをお持ちでない場合はSSCアーカイブで検索を行ってください。SSCアーカイブには多数のコミュニティ作成コマンドが登録されています。

コミュニティ作成コマンドの主な区分

処置効果

あるトレーニングプログラムに参画した従業員は、それに参画しなかった同年代従業員に比べて高い賃金を得ているでしょうか?処置効果推定法は年齢、性別、教育歴等の交絡因子を制御した形である事象の影響を計測する場合に使用されます。Stata に組み込まれている処置効果を推定するためのコマンドは20種類です。さらに、コミュニティ作成コマンドも多数存在します。

出力生成

研究者は通常、要約統計情報を含む表と推定結果を提示する形で発表を行います。しかし分野や雑誌ごとに独自の様式があるため、それに対応すべく数多くのコミュニティ作成コマンドが作られています。Stata本体にもWord、PDF、Excel、HTML、LaTeX、およびその他の形式での出力機能がありますが、これらの機能で不足な場合は、コミュニティ作成コマンドを検索してみてください。

制限従属変数モデル

すべての従属変数が連続であるとは限りません。2値のものもあれば、順序変数、カウント変数の場合もあり、また途中打切りされていることもあります。また標本選択に依存するものもあります。Stata にはこれらに対応するために広範なコマンドが用意されていますが、モデルの数は非常に多く、かつ増え続けています。幸いなことに、最尤推定法のプログラミングを支援する機能が Stata には組み込まれているため、新たなモデルへの対応は比較的容易に行えます。クロスセクションデータ、パネルデータ、マルチレベルデータの制限従属変数モデル用のコミュニティ作成コマンドが利用可能です。

生存分析

生存分析の焦点はある事象が起るに要する時間をモデル化することです。Stata に組み込まれている生存分析用コマンドは業界でも最良のものに属すると広く認識されていますが、それらをさらに肉付けしたコマンドがユーザによって作られています。治癒/相対リスクモデル、離散時間比例ハザードモデル、パラメトリックモデルについて多数のコミュニティ作成コマンドが用意されています。

データ管理

研究を開始するに際し、データが所望の形式であることはまず考えられません。Stata に組み込まれているデータ管理機能は定評のあるものですが、その範囲を越えて特別な操作を必要とするようなデータセットに遭遇することもあるかも知れません。しかし別の Stata ユーザが既に同じ問題に直面し、問題を解決するコマンドを公開している可能性があります。GIS プログラムからのデータ変換、値ラベルの操作、線形フィルタの適用、複雑な指標変数の生成といった要件に対してはコミュニティ作成コマンドが助けになるでしょう。

マルチレベル/相関データ

生徒は学級内で、学級は学校内で、学校は学区内でクラスタ化されています。消費者は近隣地域内でクラスタされており、近隣地域は町内で、町は都市内で入れ子になっています。多くのデータセットがこのような入れ子構造を持つ観測データを含んでいます。そのようなデータに固有の相関を無視した場合、有効でない、あるいはバイアスを含んだ結果が得られてしまう可能性があります。Stata には15種類のマルチレベル混合効果モデル用コマンドが組み込まれています。さらに、マルチレベルデータ用のコミュニティ作成コマンドも多数存在します。

計量経済

計量経済学者は頻繁に新たな推定法や検定手法を開発し、それらは Stata ユーザによって実装されています。多様なコミュニティ作成コマンドが不平等尺度、中断ありの時系列解析モデル、需要システム推定、賃金格差の要因分解等の分野で開発されています。

統計グラフ

Stata のグラフィックスエンジンの柔軟性を利用して、ユーザは種々の統計グラフ機能を開発してきました。モデルのフィットを診断する特殊なプロット、ある変数の累積分布のプロット、季節性をチェックするためのサイクルプロット、2元カテゴリデータのスパインプロット、2つのアッセイを比較するBland–Altmanプロット、貧困の空間的分布を示すコロプレスマップ等が必要であれば、既に別のユーザによってコマンドが用意されている可能性があります。

その他

空間的なデータの視覚化や単変量/多変量統計検定など、利用できるコミュニティ作成コマンドの範囲は Stata ユーザの種類と同じくらい多様です。研究分野によらず、Stata の標準機能を補う形でコミュニティ作成コマンドが用意されています。

詳細資料

Stata is a registered trademark of StataCorp LLC, College Station, TX, USA, and the Stata logo is used with the permission of StataCorp.

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