パネルデータ分析では個人、企業、地域(都道府県)などの異質性を捕えることができます。異質性を考慮しない時系列やクロスセクションの分析は、バイアスのかかった結果をもたらすことが考えられます。
このページではデータの読み込みから、固定効果モデル・変量効果モデルの推定、モデル選択、診断・検定までの操作を一貫して解説します。
パネルデータ分析の各種計算手法の詳細についてはこちらをご覧ください。
bank.xlsをインポートしてみましょう。系列: bankが個体を識別するIDです、これをクロスセクションIDと呼びます。系列: yearは時間を識別します。
harrison_panel.wf1を用いて、Harrison and Rubinfeld (1978)のヘドニック価格に関する分析を行います。
MV:対数値)を被説明変数として、説明変数には住宅価格に影響を与える次のような変数を利用します。ボストン近郊の92の町から合計506の地域でデータを集めました。
TOWNIDを入力します。
mv c crim chas nox rm age dis b lstat


EFFECTシリーズを開き、PropertyボタンでFill color/Type: High-Low-Meidanを選択し、各レベルの色を設定します。


jtrain.wf1を開き、これをEViewsで再現してみます。
FCODE, 時間変数をYEARとしてパネルデータの設定を行います。
d()を利用し、次のように入力します。
d(lscrap) c d89 d(grant) d(grant_1)
resid01を取り出します。
ar()を利用し、次のように入力し推定します。
resid01 ar(1)
c(1)=-0.5として、検定を実行します。
grunfeld_baltagi_panel.wf1をもとにプーリング推定とランダム効果推定の選択について解説します。Grunfeld(1958)を例にシンプルなプーリングモデルにランダム効果を設定するべきかを判断します。データセットは1935-1954年の企業の投資関数を推定します。次のモデルにランダム効果を追加すべきか、検定します。
\[
I_{i,t} = \alpha + \beta_{1}F_{i,t} + \beta_{2}C01_{i,t} + u_{i,t}
\]
i c f c01


gasoline.wf1を開きます。$LGASPCAR, LINCOMEP, LRPMG, LCARPCAP$はそれぞれ1台あたりのガソリン消費量の対数値、1人当たり実質所得の対数値、実質ガソリン価格の対数値、1人当たり自動車所有台数です。これらを利用し次のモデルを推定します。
\[
LGASPCAR_{i,t} = \alpha_{0} + \alpha_{i} + \beta_{1} LINCOMEP_{i,t} +\beta_{2} LRPMG_{i,t} + \beta_{3} LCARPCAP_{i,t} + u_{i,t}
\]lgaspcar c lincomep lrpmg lcarpcap

yは一人当たりの実質GDPの対米国比、説明変数となるdlog(pop)は人口を表すpopの対数階差で、人口増加率です。
yとpopに含まれていますので、最初に標本から外します。Quick/Sampleと操作してif conditionの項目につぎのように入力します。
isocode <> "USA"
<>はNOTを示すEViewsの論理関数です。条件に利用する個体文字列は大文字と小文字を区別します。小文字の”usa”ではエラーになります。yを開き、View > Unit Root Tests > Cross-sectionaly Independent...と操作します。この例ではラグ選択基準をSICに設定します。
dlog(pop)について単位根検定を実行しましょう。
isocode = "CAF" or isocode = "JPN" or isocode = "ITA"
show dlog(pop).statby(nostd, dropna) isocode
N:企業の従業員数の対数値(被説明変数)、W:実質賃金の対数値、K:資本ストックの対数値、YS:工業生産の対数値です。
n、ダイナミックモデルの説明変数として利用するラグ項の次数を2として、「次へ」をクリックします。

w w(-1) k ys ys(-1)



c w w(-1) k ys ys(-1)

scalar sarganpval = @chisq(eq01.@jstat, eq01.@instrank-eq01.@ncoefs)
eq01.@jstatはeq01の$J$統計量、eq01.@instrank-eq01.@ncoefsは自由度=操作変数のランク(個数)-パラメータの個数です。nls_panel.wf1を使用し、EViewsでCREモデルを実行します。データセットは個人の賃金や教育・就労履歴などを記録したもので、これを元に簡単なミンサー方程式を考えます。
\[
lwage_{it} = \alpha + \beta_{1} age_{it} + \beta_{2} age_{it}^{2} + \beta_{3} tenure_{it} + \beta_{4} tenure_{it}^{2} + \beta_{5} black_{i} + \nu_{i} + \epsilon_{it}
\]
従属変数$lwage$は対数賃金、回帰変数$age$は年齢、$tenure$は就業年数、$black$は黒人ダミーです。lwage c age age^2 tenure tenure^2 @expand(black, @dropfirst) @meansby(age, id, @all) @meansby(age^2, id, @all) @meansby(tenure, id, @all) @meansby(tenure^2, id, @all)
@expand(カテゴリ変数, @dropfirstまたは@droplast)関数はカテゴリ変数からダミー変数を生成します、共線性を避けるため@dropfirst(またはlast)で1番目(または最後)の階級を排除します。@meansby(連続変数, パネルID変数, 標本期間)で連続変数の時間平均を取った系列を作成します。
C(7), C(8), C(9), C(10)です。
C(7) = C(8) = C(9) = C(10) = 0