インタビューデータの分析
フォーカスグループ

定性研究では、グループで対話を行う形式のインタビューを行うこともあります。ここでは、フォーカスグループインタビューデータの取り扱いについて説明します。

MAXQDAのフォーカスグループ機能を使うと、分析に便利な参加者コードが自動作成されます。

sample_word.docx

icon 進学先を決めたきっかけや大学でどのようなことを学んだのか、2人の卒業生が対話をしています。


サンプルデータのダウンロード

  • サンプルデータ(zip形式)をダウンロードし、デスクトップに展開します

ダウンロード


下記のファイルが含まれています。

  • sample_group.docx(Word形式)

データの作成とインポート

  • フォーカスグループ機能を使うと、分析に便利な参加者コードが自動作成されます
  • 参加者コードを自動生成するには、ルールに沿ってデータを作成する必要があります

データの作成

まず、Wordやテキストエディタ等で下記のルールに従ってキストデータを作成します。サンプルデータ(sample_group.docx)も併せてご参照ください。

  • 話者が変わるときは、新規段落で始めます。
  • 話者の名前の後に半角コロン「:」または全角コロン「:」を入力します。
  • コロンの前に入力できるのは63文字までです。
  • コロン以降のテキストが自動コーディングの対象となります。例えば、下記の例の1行目は、「私は~理系ですよね。」がコード「Aさん」で自動コーディングされます。
    インタビューデータインポート
  • データが上記のルールに沿っていない場合は、Wordやテキストエディタなどの置換機能を使うと便利です。
    例:「Aさん」を「Aさん:」に一括で置換
  • タイムスタンプ付きデータもインポート可能です。

データのインポート

  1. 「インポート」タブの「フォーカスグループのトランスクリプト>タイムスタンプなしのトランスクリプト」を選択し、サンプルファイル(sample_group.docx)を選択して開きます。
    インタビューデータインポート
    ※処理に時間がかかる場合があります
  2. 次のような画面が開きます。参加者コードを作成する者にチェックを入れて「インポートする」をクリックします。コードの色の変更も可能です。
    インタビューデータインポート
  3. インポートが完了したら、文書システムウインドウとコードシステムウィンドウに、フォーカスグループの参加者のコードが自動作成されます。
    インタビューデータインポート

インポート済の文書の変換

  • すでに書き起こしデータをインポートしている場合でも、フォーカスグループの参加者コードを自動作成することができます

  1. まず、話者と発言内容を半角コロンまたは全角コロンで区切ります。MAXQDAでも、置換機能を使って「Aさん」を「Aさん:」のように一括変換することができます。(下記ワンポイントアドバイス参照)
  2. 次に、テキストを変換します。文書ブラウザに書き起こしデータが表示されている状態で、「インポート」タブの「Convert Text to Focus Group Transcript > Convert Displayed Document」を選択します。
    インタビューデータインポート
  3. 次のような画面が開きます。参加者コードを作成する者にチェックを入れて「インポートする」をクリックします。コードの色の変更も可能です。
    インタビューデータインポート
  4. インポートが完了したら、文書システムウインドウとコードシステムウィンドウに、フォーカスグループの参加者のコードが自動作成されます。
    インタビューデータインポート

ワンポイントアドバイス MAXQDAの文書を編集して文字列を置換する

  1. 文書ブラウザウィンドウの右上の鉛筆アイコンをクリックし、編集モードに切り替えます。
    インタビューデータインポート
  2. 検索ツールバーiconを開き、検索と置換を開きます。
    インタビューデータインポート
  3. 置換が終了したら、鉛筆アイコンをクリックして編集モードを終了します。

参加者コードの活用方法

  • 参加者コードを使うと、特定の話者やグループの発言のみを調べたり、話者ごとに分析結果を比較したりする操作が簡単になります
  • 参加者変数が自動作成され、発言数やコード数を確認できます
  • グラフ機能や図解ツールも活用できます

文書システムウィンドウ・コードシステムウィンドウの表示

文書システムウィンドウとコードシステムウィンドウに、グループが自動生成されます。各参加者をダブルクリックすると、選択した参加者の発言内容を一覧表示できます。

インタビューデータインポート

図解ツール

コードマトリックス・ブラウザや引用マトリックスを使って、分析結果を参加者同士で比較することができます。

インタビューデータインポート

関連ページコードマトリックス・ブラウザ


参加者変数

発言回数と文字数を、参加者ごとに自動計数します。変数タブの「参加者変数の一覧」「参加者変数用のデータエディタ」から確認できます。

インタビューデータインポート

操作方法は、文書変数と同様です。

関連ページ文書変数


クロス表

参加者の「年齢」「性別」「所属」「職業」などの属性を、変数として入力することができます。例えば「年齢」の変数を作成すると、参加者を「20代」と「30代」のグループに分けてコーディング結果を比較することができるようになります。

インタビューデータインポート

混合研究法タブのクロス表>フォーカスグループのためのクロス表を使って、所属学科別にコーディング結果を比較しています。


MAXQDA 2022.1の新機能

MAXQDA 2022.1では、フォーカスグループの分析機能がより便利になりました。

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