映画の興行収入予測

映画「鬼滅の刃」の興行収入300億!は果たして達成できるのか予測してみました。グラフの作り方や機能の使用方法を解説していきます。
※1:こちらのグラフ作成で使用した機能をお使いになる場合には、予めご自身で機能の内容をご確認いただきますようお願いいたします。
※2:このWebページに掲載しているグラフは映画の公開2週目時点で作成したものになります。

興行収入予測グラフ

作成手順

  1. 過去の興行収入上位作品に対して「モデルのランク付け」機能を用いてフィット関数を比較し、適切なフィット関数を選択します。今回作成したグラフではExpDec1を採用しています。
  2. 上記の関数を用いて過去の作品データでグローバルフィット(切片以外のパラメータを共有)を行います。
  3. 非線形曲線フィット

  4. 2で求めたパラメータを用いて推移を予測したいデータに対して同じExpDec1を使用してフィットを実行します。パラメータの固定は2で行ったパラメータの共有の右側にチェックボックスがありますので、そこで行います。
  5. 予測の関数を過去の興行収入上位作品データとともにグラフにプロットします。
  6. 興行収入予測グラフ

上記のグラフが完成します。

考え方

過去の興行収入上位作品の選び方

過去作品の選び方は、推移を求めたい映画がアニメ作品であることから、最近のアニメ映画で最終興行収入が100億円を超えているものから選択しました。データがないものもあったので、今回の4作品を使用して予測を行うことにしました。

モデルのランク付け

過去の興行収入上位作品のデータの推移を見ると、おおよそ最初に大きな傾きを持ち、週が経過するにつれて傾きが小さくなっていく傾向にあります。このことから対数に類する関数が1つの候補になると考えられます。そこでモデルのランク付け機能を使用して過去の興行収入上位作品に対してOriginProに組み込まれている関数logarithm(exponential)のカテゴリでフィットすることができるかを検証しました。出力された結果シートでまずフィットしなかった関数を除外し、また各分野用の専門的な関数を除外したあとに、シートに出力されているAICの値が低いかつ関数が複雑でないものから選びました。最終的にはExpDec1を選択しました。

AICの値の比較データ

非線形曲線フィットでグローバルフィット

過去の興行収入上位作品について推移の仕方に共通の傾向があると考えて、切片以外のパラメータを共有してグローバルフィットを実行しました。

推移を求めたい作品に対して非線形曲線フィット

先ほど求めたパラメータを用いて同じ関数で鬼滅の刃のデータに対してフィットを実行しました。このときXの範囲を伸ばすとプロットの範囲外の予測曲線を出力することができます。

フィット範囲の設定変更

グラフにプロット

グラフに過去の興行収入上位作品と作成したフィット関数、最終興行収入をプロットしました。プロットは列を選択した状態で選択範囲枠の右側にカーソルを持っていくとカーソルの表示が変わるので、その状態でグラフにドラッグアンドドロップすると簡単に追加できます。

フィット範囲の設定変更

使用データ
・映画週末興行成績(シネマトゥデイ)
https://www.cinematoday.jp/topic/week?off=0
・歴代ランキング(興行通信社)
http://www.kogyotsushin.com/archives/alltime/

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