バージョンごとの注目の機能

OriginProは、バージョンが上がるごとに様々な機能が追加され、前と比較するとますます便利になっています。

ここでは各バージョンで追加された機能のうちいくつかをピックアップしてまとめました。ぜひ、お手持ちのOriginProのバージョンと比較してみてください。

以前のバージョンに比べ非常に簡単に作図や計算ができますね。もう少し早くからアップグレードしておけば良かったと悔やんでおります。


Origin 2023b

フローティングウィンドウ

フローティングウィンドウ機能が追加され、Originのウィンドウの外側にグラフウィンドウやワークブックウィンドウなどを持ち出すことができます。複数モニタ使用時などデスクトップスペースを最大限に活用できるほか、グラフウィンドウをフローティングした後に別フォルダにあるデータをドラッグ&ドロップでプロットを追加するような操作も可能です。

  • それぞれのフローティングウィンドウで利用できるメニューとツールバーを用意
  • 各フローティングウィンドウ内でオブジェクトマネージャを使用可能
  • フローティングウィンドウでF1キーを押すことでほかのメニューやアプリにアクセス
  • フローティングウィンドウを固定するとプロジェクトエクスプローラでフォルダを切り替えた際も閉じずに表示
  • メニュー操作で全フローティングウィンドウを各々のフォルダに戻す
グラフウィンドウをフローティングすることで別フォルダにあるデータをドラッグ&ドロップで追加したり、画面いっぱいに表示して編集操作が可能

LaTeX数式を挿入

このバージョンでは、グラフ、レイアウト、ノート、ワークシートセルでのLaTeX数式の挿入機能が組み込まれました。

  • ワークシートのラベル行にLaTeX数式を挿入しておけばグラフの軸タイトルや凡例にも表示
  • Originの組み込みフィット関数はメニューから選択するだけで挿入可能
  • 数式はSVGとしてレンダリングされ、グラフとレイアウトでベクターエクスポートが可能
  • MathJaxに拡張機能を追加 (ツール: LaTeX拡張機能メニュー)
  •  
ワークシートのラベル行にLaTeX数式を挿入しておけばグラフの軸や凡例にも表示

Origin 2023

単一レイヤの二重軸グラフ

一つのレイヤで二重Y軸グラフを作図できるようになり、編集操作やデータの分析を簡単に実行できます。

  • 左Y軸とはことなる独立したスケールを右Y軸で設定
  • 左または右Y軸に対するプロットを簡単に割り当てまたは入れ替え
  • ガジェットや他の分析ツールを使う場合、レイヤ内のすべての曲線で機能し対応するYスケールを使用

一つのレイヤで二重Y軸グラフを作図することでデータ範囲が異なるプロット間での表現が可能に

グラフやレイアウトにワークシートを挿入

ワークシートをグラフまたはレイアウトウィンドウにきれいな表として挿入できるようになりました。挿入した表はミニツールバーボタンを使ってかんたんにフォーマット編集が可能です。

  • 列と行のヘッダを非表示にして余白をなくした、きれいなシートオブジェクトを挿入
  • ミニツールバーボタンで縞模様の色、グリッドのスタイル、色、太さをカスタマイズ
  • フォントサイズを増減しても表のセルサイズを自動的に調整
  • ワークシートからの更新を取得するときにグリッドとフレームのカスタマイズを保持
グラフまたはレイアウトページにワークシートを挿入し、カスタマイズしてカスタムレポートを作成

Origin 2022b

SVG形式でエクスポート

グラフやレイアウトをSVG形式の画像ファイルとしてエクスポートできるようになました。ベクター形式なので、エクスポートした画像をAdobe Illustratorなどのアプリケーションで編集して仕上げることができます。

SVG形式でグラフやレイアウトをエクスポート

より便利になった名前付き範囲

名前付き範囲の使用可能範囲が拡張されました。

  • 列ラベル行に入力された値を名前付き範囲として定義し、それを計算式や参照線の位置を設定する値として使用
  • 線形、非線形のカーブフィットの際に、パラメータ値や境界値として名前付き範囲を使用
  •  
名前付き範囲を使って参照線を作成

Origin 2022

クラウドに接続

「クラウドに接続」機能が追加され、クラウドファイルに簡単に接続できるようになりました。

  • OneDrive および Googleドライブのファイルに接続可能
  • テキスト/CSV、Excel、Originのプロジェクトファイルなどの形式をサポート
  • 同期フォルダの設定不要で、アカウント認証に基づき任意のPCから接続可能

また、ツールバーボタンの「クラウドから開く」を使うと、データ接続せずにテキスト/CSV、Excelを開くことができます。

OneDriveおよびGoogle Driveに接続できるクラウドに接続機能

グラフエクスポート機能の改良

かんたん設定のグラフエクスポートダイアログが改良されました。

  • PNG、BMP、JPEG、TIFF、EMF形式をサポート
  • ラスター形式の場合ピクセル、ベクター形式の場合ページの割合でエクスポートサイズを指定
  • ラスター形式ではDPIを指定可能
  • カスタマイズした設定をテーマとして保存して次回以降使用

グラフを画像としてコピーして他のアプリケーションに貼り付ける場合の設定ダイアログが追加されました。

  • PNG、EMF、DIB、HTML、JPEG形式に設定
  • 画像サイズの倍率を設定でき、ラスター形式の場合はDPIも設定可能
  • 設定をテーマとして保存して次回以降使用
  • CTRL+Cキーを使うとダイアログを開かずに直近の設定を使用してコピー
グラフを画像としてコピーする際に画像の設定可能

Origin 2021b

グラフに地図を挿入

作図したグラフに白地図を挿入できます。

  • 世界地図をはじめとし、日本、アメリカ、ドイツ、中国の地図に対応
  • 既存グラフの経度と緯度の範囲に応じて、該当のマップが「挿入」メニューに表示

また、新しいShapefile Connectorアプリによりシェープファイルのインポートが簡単になりました。

挿入メニューから既存グラフスケールに応じたマップを挿入

組み込みPythonの強化

組み込みPython環境がさらに強化されました。

  • フィット関数ビルダ、ピークアナライザでPython関数を定義
  • Pythonコンソールでインテリセンスをサポート
  • ワークシートやグラフ、行列などのボタンでPythonスクリプトを実行
  • 分析レポート、メタデータ、ツリーにアクセス
  • カテゴリごとのコードサンプルを追加
Pythonサポートの強化

Origin 2021

カラーマネージャー

新しいカラーマネージャーツールを使用して、カラーリストとパレットを管理できます。

  • ミニツールバーからカラーリストやパレットを使用
  • 独自のカラーリストまたはパレットを作成
  • 外部からカラーリストまたはパレットをインポート

組み込みPythonがより便利に

OriginProの組み込みPython環境が大幅に改善されています。

  • PythonからOriginオブジェクトとデータに簡単にアクセスできるoriginproパッケージ
  • 列値の設定でPython関数を使用
  • Pythonを使用して非線形フィット関数を定義
  • インポートウィザードでのPythonコードのサポート
  • LabTalkおよびOriginCからPython関数へアクセス
  • Pythonを使用したサンプルプロジェクトとワークブックテンプレートを用意
Pythonサポートの改善

Origin 2020b

ミニツールバーボタンをさらに追加

Origin 2020で追加された機能であるミニツールバーを、ワークブックと行列でも利用できるようになりました。シートや列、セルなどでクリックすると、ミニツールバーが表示され、列の追加や、列の属性設定といった操作をダイアログを開かずに設定できます。
また、グラフのミニツールバーのボタンも新たに追加されました。

  • ワークブック、行列でもミニツールバーを表示
  • プロットデータの統計値をもとにした参照線の追加
ミニツールバーボタンをさらに追加

グラフ編集機能の改良

グラフ編集機能も改良されました。ドロップラインを表示する位置を指定したり、軸破断記号の形状を変更することができます。

  • ミニツールバーボタンでプロットデータをコピーして他のグラフに貼り付けてプロット
  • X、Y軸間の角度を設定してグラフを傾ける
  • ワークシートやグラフ、行列などのボタンでPythonスクリプトを実行
  • 2Dおよび3D棒グラフで棒をつなぐ接続線を表示
軸破断記号の形状を変更

Origin 2020

インポート、グラフ描画速度の向上

Origin 2020では、大きなテキストファイルのインポート速度が格段に向上しました。プロセッサのマルチコア・アーキテクチャをフル活用することにより、以前のOriginやExcel 2016と比較して10倍以上速くテキストファイルをインポートできるようになりました。

大きなデータセットを散布図として描画する速度が格段に向上しました。通常のXY散布図だけでなく、第3データ列を参照して散布ポイントを色付するカラーマップ散布図でも速度が向上しています。

2020で向上したインポート速度

ミニツールバーによる素早いグラフ編集

プロットや軸など、グラフ内の編集したい箇所でクリックするとミニツールバーが開き、ダイアログを開くことなくグラフを編集可能です。

  • プロットの色やスタイル
  • 軸スケールの設定や軸のスタイル
  • グリッド線の表示とカスタマイズ
  • ページ上の全テキストフォント
  • 凡例、ページ、レイヤのプロパティ

グループ化されたプロットは、グループ全体での編集はもちろん、個別のプロットでも編集できます。また、設定ボタンを押してダイアログを開けば、詳細な設定も可能です。

ミニツールバーによる素早いグラフ編集

Origin 2019b

作図メニューや他のメニューの改良

  • 「作図」メニュー中のテンプレートがカテゴリごとに再構成され、アクセス性が向上
  • 「データ」「挿入」「環境設定」などの新規メニューの追加
作図メニューでグラフサンプルのサムネイルを表示

ワークブックコピー機能の向上

Originセッション内、あるいはセッション間で、ワークブックやプロジェクトフォルダ全体をコピー&貼り付けすることが可能になりました。

Originセッション内でワークブックをコピー&ペースト

Origin 2019

データ探索機能の強化

「データハイライタ―」は機能が搭載され、グラフ中のデータプロットをクリックすると対応するソースデータや、ほかのグラフでのデータポイントを見つけ出すことができます。

また、マウスカーソルをプロットのデータポイント上に置くと、座標値(XYあるいはXYZ)がツールチップとして表示されます。

データポイントツールチップ

Originスタートメニュー

「スタートメニュー」のボタン(Originアイコン)がOriginウィンドウの左下隅に追加されました。 スタートボタンあるいは「F1」キーを押すと以下の以下のことができます。

  • 最近開かれたOriginプロジェクトやメニュー、アプリ、その他ファイルなどを一覧
  • キーワード(英語、日本語キーワード共に検索可能)を入力し、Origin内を検索。
Originスタートメニュー

Origin 2018b

グラフ属性を全レイヤで一度に編集

複数レイヤグラフにおいて、1つのレイヤでシンボルカラー、フォント、グリッド線などを変更すると、他のレイヤについても同じように変更が適用されるようになりました。

  • 作図の詳細ダイアログのページレベルで、レイヤ共通の設定項目を設定可能
  • 作図の詳細ダイアログやオブジェクト・マネージャーで同じ名前やプロット番号のプロットをクリックだけで表示/非表示
グラフ属性を全レイヤで一度に編集

グラフのサイズに関する機能追加

  • グラフサイズを変更する際、アスペクト比を一定に保つことが可能(幅を変更すると高さが自動で調整)
  • 全てのグラフレイヤの位置関係や相対的な大きさ、オブジェクトの大きさなどを保持して余白を指定してページ領域を調整可能
  • ある要素のサイズを固定したい場合、固定することも可能
アスペクト比を一定にしてグラフ作図変更

お問い合わせ

ご不明な点がございましたら、お気軽にお問合せフォームよりお問い合わせください。

 

page_top_icon