OriginPro 2025b 新機能

OriginPro 2025bでは、グラフ作成や操作性の各面で、作業効率と表現力を高める多くの新機能が追加されました。本ページでは、最新版で追加された代表的な機能をご紹介します。

Origin/OriginProのメンテナンスサービス契約が有効な方、または有効なサブスクリプションライセンスをご利用中の方は、最新版への無償アップグレードが可能です。体験版のインストーラをそのまま使用して、製品版としてご利用いただけますので、ぜひご活用ください。

なお、無償アップグレードの対象でない方も、体験版としてOriginPro 2025bをお試しいただけます。

新しいグラフ形式

  • ツリーマップ
  • 樹形図付きヒートマップ
  • グループ付きヒートマップ
  • 極座標ベクトル図
  • 極座標等高線+勾配ベクトル
  • 正規累積分布関数プロット
  • 交互作用プロット
  • 主効果プロット
  • ランチャート
  • 対称性プロット
ツリーマップ
樹形図付きヒートマップ
グループ付きヒートマップ
極座標ベクトル図
極座標等高線+勾配ベクトル
正規累積分布関数プロット
交互作用プロット
主効果プロット
ランチャート
対称性プロット

グラフへのトレンド線追加

ミニツールバーから簡単に、線形・指数・移動平均など6種類のトレンドラインをプロットに追加できるようになりました。複数プロットへの一括追加やパラメータ固定も可能で、グラフ上での傾向把握や比較が一層スムーズになります。

線形・指数・移動平均など6種類のトレンドラインをプロットに追加

グラフオプション設定のダイアログ

グラフの軸、フォント、レイアウト、凡例などの共通設定を一括で調整できる新しいダイアログが追加されました。これにより、これまで個別にテンプレートを編集していた設定変更が、まとめて簡単に行えるようになりました。

  • アクティブなグラフ、フォルダ内のグラフ、またはプロジェクト全体に適用可能
  • 設定内容を今後の既定値として保存可能
  • システム変数 @GGO を使用して、適用対象のグラフテンプレートを制御(デフォルト値 1 = システムテンプレートのみ適用)
グラフオプション設定のダイアログでグラフのデフォルトの設定を変更可能

ユーザ定義ショートカット(キーコード)

任意のメニューやアプリにショートカットキーを割り当てる機能が追加されました。日常的に使う機能をすぐに呼び出せるため、業務効率が大幅に向上します。

  • Ctrl + プレフィックス + 任意キーの組み合わせで登録
  • Ctrl を押しながらメニュー項目やツールバーボタン、アプリをクリックしてキーを定義
  • Ctrl + プレフィックス で使用可能なキーを一覧表示
  • 環境設定メニューの「キーコード...」ダイアログでプレフィックスとキーの管理が可能
  • LabTalk スクリプトを実行するキーコードも作成可能

プロジェクト管理とウィンドウ操作の向上

「プロジェクトブラウザ」により、プロジェクト内のグラフやワークブック、列などを一覧で表示し、種類別の絞り込みや一括編集が可能になりました。加えて、現在のフォルダ内で別のウィンドウに素早く切り替える機能が追加され、目的のウィンドウにスムーズにアクセスできます。

プロジェクトブラウザ

  • フォルダ、グラフ、ワークブック、シート、列など、種類別にリストを絞り込み
  • 名前、パス、コメント、日付、サイズ、ノートなどに含まれる文字列で項目を検索
  • 項目にマウスを載せるとプレビューを表示、ダブルクリックでアクティブ化
  • 複数選択した項目に対して、一括削除、名前の一括変更、数式の変更などの操作が可能

ウィンドウ切り替え

  • Ctrl + Tab(進む)および Ctrl + Shift + Tab(戻る)で、子ウィンドウをプレビュー付きで切り替え
  • ''system.pagenav.compact=0'' でワークスペース全体の切替を無効化
お好みのスタイルにレポートシートの表示をカスタマイズ

 

検索ボックスと最近使ったファイル

Origin上部の検索ボックスから、キーワードでプロットや解析を検索&実行できます。また、画面左下のボタンからは、最近使用したOriginプロジェクトやグラフファイルをすばやく再読み込みできます。

検索ボックス

  • キーワードでプロットや解析を検索し、クリックで実行
  • メニュー、ツールバー、アプリ、サンプル、FAQなど、さまざまな領域から検索可能
  • 最近実行した操作を一覧で表示、すばやく再実行可能

最近使ったファイル

  • Origin プロジェクト(*.opju)、ワークブック(.ogw)、グラフファイル(.ogg)名に含まれるキーワードで検索
  • データコネクタでインポートされたデータは、以前の設定を使って素早く再インポート

対話的セル参照

Excelのように、数式の編集時にセル・列・範囲をマウスで選択して自動入力できる機能が追加されました。複雑な参照式の作成が直感的にでき、数式の確認や修正も容易になります。

  • 同一ワークシート内で有効
  • セルや列、範囲をマウスで選択するだけで、それぞれを参照可能
  • Ctrl+Eで数式やリンクのあるセルをハイライト表示

レポートシート内のグラフサイズと配置

レポートシートに埋め込まれたグラフのサイズ・列数・位置をミニツールバーから調整できます。報告書や論文に適した見栄えのよい出力を効率的に作成できます。

  • スタイルやサイズをデフォルト値として保存可能
  • 1つのグラフをカスタマイズして、スタイルやサイズを他のグラフに適用
  • レポートスタイルダイアログからも詳細設定可能

その他の新機能

    一般

    • 「最近使った Origin ファイル」ダイアログでファイルを上部にピン留め
    • 表示:ツールバーを非表示
    • 高DPI環境でのメニューの間隔やフォントサイズの改善
    • 高DPI環境でノートウィンドウの表示モードと編集モード間でフォントサイズが大きく変化しないように
    • 「プロット操作・オブジェクト作成」ツールバーのボタンにホットキーを設定
    • 再インポート後も「インポートしたデータのロック解除」状態を保持
    • オブジェクトマネージャで結果シートにツールチップでソース情報を表示
    • 統計アプリをインストールするオプションと、統計ユーザ向けに簡略化されたGUI(統計モード
    •   

    グラフの機能

    • デフォルトのグラフページレイアウトを改良
    • 図形オブジェクトを追加(例:角丸長方形、三角形、台形、ひし形、五角形など)
    • 参照線を追加するためのミニダイアログ
    • ブラウザグラフ上のスライサーおよびスライスされたデータの抽出
    • 既存プロットへのドラッグ&ドロップ時に自動グループ化
    • グラフの編集や削除を防止
    • 個別グラフでマスクされた点の表示/非表示を切り替え
    • 不均等なヒートマップの間隔を設定
    • 箱ひげ図のツールチップで範囲、件数、平均、中央値、第1四分位数、第3四分位数、上/下のひげを表示
    • グラフページのDPIを変更可能

    データ操作機能

    • 最小/最大値を列単位または行単位で強調表示する条件フォーマット
    • 上位/下位、パレート分析、外れ値の条件フォーマット
    • コピーしたセルの貼り付け(挿入)
    • マスクされたセルや欠損値のセルを削除
    • 数式セル、リンク値セル、変数セルを強調表示
    • 複数のシートからデータをクエリ
    • 数値、テキスト、日付、時刻などの列形式を変更するためのミニツールバー
    • セル式内の絶対参照に対するオートフィル
    • 単一行のテキストをデフォルトで1つのセルに貼り付け

    アプリ

    • Design of Experiments(更新) OriginPro版が必要です。
    • General Linear Regression(更新) OriginPro版が必要です。
    • Best Subset Selection OriginPro版が必要です。
    • Cyclic Voltammetry(更新) OriginPro版が必要です。
    • Piecewise Peak Fitting OriginPro版が必要です。
    • Nyquist Plot
    • Import and Export STL
    • Metrohm Connector
    • Neware Connector


統計モードについて

OriginPro 2025bでは、インストール時に統計解析をより効率的に行うためのオプションとして、「統計アプリ」と「統計モード」の選択が追加されました。統計機能を中心に利用される方は、インストール時にこれらにチェックを付けてインストールすることで、より快適な環境で作業いただけます。

  • 「統計アプリ」:Originで利用できる統計解析関連のアプリをまとめてインストールするオプションです。Originをインストール後すぐに各機能を使用可能です。
  • 「統計モード」:統計解析に特化した操作環境を提供するモード設定です。シンプルなメニュー/ツールバー表示で、機能が見つけやすくなっています。

「統計モード」から通常のGUIに変更したい場合は「環境設定」メニューからモードの切り替えが可能です。

統計モード
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