OriginPro 2026 新機能

OriginPro 2026では、グラフ作成や操作性の各面で、作業のスピードと精度を向上させることができます。本ページでは、最新版で追加された代表的な機能をご紹介します。

Origin/OriginProのメンテナンスサービス契約が有効な方、または有効なサブスクリプションライセンスをご利用中の方は、最新版への無償アップグレードが可能です。体験版のインストーラをそのまま使用して、製品版としてご利用いただけますので、ぜひご活用ください。

なお、無償アップグレードの対象でない方も、体験版としてOriginPro 2026をお試しいただけます。

新しいグラフ形式

新しいグラフ形式が追加されたほか、これまでアプリや拡張テンプレートを使う必要があったグラフタイプが作図メニューから直接作図できるようになりました。

  • 特性要因図
  • 度数グラフ(縦棒/横棒、円、ドーナツから選択)
  • 二重X軸グラフ
  • 決定木
  • 幹葉図
  • グループ化ヒストグラム
  • グループ化パレート図
  • グループ化散布図
  • グループ化棒グラフ(改良)
  • t検定レポートシートにおける結論グラフ
特性要因図
度数グラフ
二重X軸グラフ(アレニウスプロット)
決定木
グループ化ヒストグラム
グループ化パレート図
グループ化散布図
グループ化縦棒
t検定(2群)の結論グラフ

新しいGraph Maker

作図メニューの「Graph Maker」が新しくなり、より多くのプロットタイプに対応し、ランチャートやパレート図なども作図可能になりました。

  • 統計グラフにおいて、複数のデータセットやグループ化に対応
  • テキスト列やカテゴリ列を使用して、単一ページまたは複数ページの複数パネルに分けてグラフを表示
  • 作図後の錠前アイコンからパラメータ変更のコンテキストメニューを使用してダイアログを再度開き、変更可能
グラフメーカーでドラッグアンドドロップでデータを指定して作図

記述統計のグラフィカル要約

「統計:記述統計」のメニューに新しい「グラフィカル要約」ツールが追加されました。データを視覚的に表現し、データの傾向や外れ値を一目で確認できます。

  • 個別のグラフとして表示したり、変数やグループごと並べて比較可能
  • グラフィカル要約の内容には、正規性の検定としてAnderson-Darling検定の結果を表示
記述統計のグラフィカル要約

規則性から自動入力する機能
(フラッシュフィルとスマート数式)

列に入力されているデータのパターンや法則を自動的に見つけ出し、その法則に従ってデータを入力します。手作業での繰り返し作業を減らし、エラーのリスクを軽減します。

    使用例
  • 名前の列を「姓」と「名」に分ける(例:「山田 太郎」→「山田」と「太郎」に分ける)
  • 数値と文字の組み合わせの列から数値のみ抽出する(例:「30.2℃」→「30.2」のみ取り出す)

セルに、望む出力内容を手動で入力し、Enterキーを押すと、ポップアップウィンドウに入力内容に基づいたプレビューが表示されます。その後以下の2つのオプションで自動入力が可能です。

  • フラッシュフィル:自動更新なしで値を入力します。
  • 式を作成(スマート数式):自動更新機能付きで値を自動入力する数式を設定します。
フラッシュフィルで規則性から自動入力

ExcelからOriginへセル数式を貼り付け/インポート

これにより、Excel上でのセル数式をOriginにインポート可能になりました。Originで引き続きグラフを作成したり、分析操作を実行したりできるようになりました。

  • Excelからセル範囲をコピーして貼り付けるか、Excelデータコネクタを使用
  • Excelからコピーする場合:Excel上で「数式の表示」をオンにしてから、新しいメニューオプション「貼り付け(Excel数式の保持)」を使用してOriginにコピー&ペースト
  • データコネクタの場合:オプションダイアログで「元の数式をインポート」にチェックを付け数式と共にインポート
  • Ctrl+` を使用して、Origin内で数式ビューと値ビューを切り替え
  • Ctrl+E キーで、数式が入力されているセルをハイライト。OriginでサポートされていないExcelの数式は、別の色で表示され、「#Error」テキストが表示
  • 数式を含むセルを値に変換する際、数式を削除するオプション
  • セル内の数式に対して検索と置換をサポート
  • average, rand, stdev.s, stdev.pなどのExcel関数がOriginで使用可能
  • Googleシートからの数式のコピー&ペーストもサポート
ExcelからOriginへセル数式を貼り付け

 

最後の操作の繰り返しと操作の複製

操作を繰り返したり、操作をコピーして実行するための便利な機能が導入されています。

  • CTRL+Backspace で最後の操作を繰り返す(例:別のデータ列から同じグラフを作成する)
  • CTRLl+Shift+Backspace で最後に使用した解析/グラフ作成/アプリのダイアログを再度開く
  • 操作の複製:非線形フィットなどの解析を実行し、再計算の鍵のアイコンから開くメニューを使って他のデータシートに対して同じ解析を繰り返す
最後の操作の繰り返しと操作の複製

データインポートの定期的な更新

データコネクタを設定して、定期的にデータソースからデータを再インポートすることができるようになりました。この機能は、データが変更されたり、新しいデータが追加された場合に、Origin内のデータも更新したい場合に便利です。

  • 自動リフレッシュ設定ダイアログで「定期的に更新」 にチェックを付ける
  • 更新間隔を5秒から3日まで設定可能
  • ローカルファイル、ネットワークファイル、データベース、Web/クラウドベースのデータソースで利用
  • オプションダイアログからいつでもリフレッシュを一時停止可能
  • ワークブック内のデータコネクタアイコンにタイマーが表示され、ツールチップに次回更新までの残り時間が表示
データインポートの定期的な更新

プロジェクトファイル内検索

指定した文字列を複数のプロジェクトファイル内で検索することができます。

  • 最近開いたプロジェクト、または指定したフォルダ内のプロジェクト(サブフォルダを含む)を検索
  • フォルダ、ワークブック、グラフ、ノートウィンドウ、セルノートなど、さまざまな場所で検索
  • ワイルドカードを使用した検索が可能
  • プロジェクト内で文字列が見つかった場所にツールチップで詳細表示
  • 検索結果に対して右クリックメニューから、現在のプロジェクトに追加、別のインスタンスとして開くなどのオプションを選択可能
  • ダイアログを最小化して作業を続けながら、検索をバックグラウンドで実行

その他の新機能

    一般

    • ホットキーCtrl+Backspaceで直前の操作を繰り返し(作図も含む)
    • ホットキーCtrl+Shift+Backspaceで直前の分析ダイアログを再表示(一部の統計グラフ作成ダイアログも含む)
    • Origin起動時または新規プロジェクト開始でユーザ定義のOrigin.opjuファイルを使用
    • Minitabコネクタの改善により、出力を階層シートでインポート
    • プロジェクトブラウザで、ウィンドウの移動やコピーをアクティブなフォルダに追加、列コメントや単位の一括編集
    • 作業スペース内のツールバーアイコンを見やすく改良
    • 一群、二群、および対応のあるt検定の結論グラフ表示
    • 処理速度とパフォーマンスの向上
    •   

    グラフの機能

    • グラフオプション設定の保存と読み込み
    • グラフ内のテーブルフォントサイズのコントロール
    • ミニツールバーで全レイヤの凡例を表示/非表示
    • 凡例、軸タイトル、テキスト、注釈は同じタイプをすべて選択して編集する際に異なるタイプとして扱う
    • トレンド線に関するミニツールバーの操作が追加され、ラベルの位置調整や、プロット群のトレンド線など、より細かい設定が可能
    • ヒートマッププロットに有意性マーク追加

    データ操作機能

    • XMLコネクタでUnixタイムスタンプを検出
    • ミニツールバーでの動的なマージ、すべてのセル値を編集
    • 指定したシートでの操作の複製
    • 複数の列を個別にソート
    • ユーザ定義パラメータ行で数式を保存
    • ワークシート内のすべてのデータを削除し、セルの数式とリンクは保持
    • Excel および Googleシートと同様のTRUE および FALSEをサポート

    アプリ

    • Reliability and Survival Analysis OriginPro版が必要です。
    • Design of Experiments (更新) OriginPro版が必要です。
    • Statistical Process Control (更新) OriginPro版が必要です。
    • Decision Tree Analysis (更新) OriginPro版が必要です。
    • Logistic Regression (更新) OriginPro版が必要です。
    • Graph Maker (更新)
    • Stem and Leaf Plot
    • Convert Global to Local Coordinates
    • DMD Connector
    • RPC3 Connector
    • Ivium Connector
    • Minitab Connector (更新)


統計モードについて

OriginPro 2026では、インストール時にデフォルトモードと統計モードのどちらかをお選びいただけます。

  • デフォルトモード:Originで標準で搭載されたメニュー、ツールバー、作図オプションを使用できます。
  • 統計モード:統計解析に特化したシンプルな操作環境を提供するモード設定です。Originで利用できる統計解析関連のアプリがまとめてインストールされます。
    ※ピークアナライザーや信号処理などの一部のメニューやグラフタイプが表示されません。

「統計モード」からデフォルトモードに変更したい場合は「環境設定:GUIモード」メニューからモードの切り替えが可能です。
※デフォルトモードでインストールした場合、統計モードを利用するには再インストールが必要です。

統計モード
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