Vol.33 ネットワークプロットにおけるデータの書き方

Origin2021bより追加されたグラフ形式、ネットワークプロットは元データの書き方が少し特殊です。
今回はそのデータの書き方3つをそれぞれご紹介します。

データの記述方法として下記の3つの書き方ができます。

隣接行列

隣接行列は行列形式で双方向のつながりを書くことができる形式です。
各ノード同士の関係を総当たりで書くため、行のノードから列のノードへのつながりと列のノードから行のノードへのつながりを別々に書くことができます。
対角線上の自ノードから自ノードへのつながりはダイアログの設定でグラフにプロットしないようにできます。
相関係数を求めたあとの行列をネットワークプロットで作図したい場合にはこの形式を使います。(無向グラフにすることもできます。)
隣接行列形式でデータを記述する場合にはデータの行数と列数を揃える必要があります。

隣接行列データ例

接続行列

接続行列は隣接行列と同じく行列形式でデータを記述しますが、列方向のノードと行方向のノードが重複しないように書きます。
行ノード同士や列ノード同士の関係は記述できないので、2グループにノードが分かれているような場合で使えます。
また、隣接行列とは違ってこの形式の場合、片方向のつながりのみを書くことができます。

接続行列データ例

境界リスト

境界リストは行列形式ではなく1つの接続情報を1行に記述していく形式です。
書き方としてはノードとリンクの関係については元ノードの列、接続先ノードの列、リンクウェイト列という順で記述します。
リンクウェイト列はノード同士のつながりの有無のみをグラフに反映したい場合には必要ありません。
加えて、境界リストの場合には「ノードラベル」用の列が必要ですが、元ノードの列と接続先ノードの列のセル値を番号で記述し、別の列にその番号に紐づいたカテゴリの列を作成してラベル名を記述すると全てのノードにラベルを設定できます。

境界リストデータ例

ダイアログ設定

データの書き方だけでなくダイアログ設定のわかりにくい部分を簡単に説明します。
Origin開発元ページにも解説がありますのでページ下部のリンクから合わせてご覧ください。

  • 行列の対角を含める:データタイプを隣接行列にしている場合に対角のデータ(自ノードから自ノードへのつながり)をグラフに描くかどうかを設定します。
  • 値の条件:入力範囲にあるデータのうちどの値のデータをグラフに描くか設定します。例えば、相関係数の値をネットワークプロットで描く際に0.8以上の値になっているリンクのみをグラフに描く場合、値の条件は「以上」に設定し、「値」を0.8に設定します。
  • ノードラベル:データタイプが境界リストの場合にはデータの元ノードと接続先ノードは番号で記述しておき、実際のノードの名前(ラベル)は別の列に定義しておくことができます。その際、ここには実際のノードラベルのデータ列を入れます。

ダイアログの設定項目についてはこちら

ネットワークプロット自体についてはこちら


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