札幌と那覇の気温をリッジラインプロットで比較

リッジラインプロットとは、複数の数値変数の分布を視覚化するために使用されるグラフ形式の一つです。Originでは2022のバージョン以降で作図可能です。今回は気象庁の「過去の気象データ・ダウンロード」ページで公開されているcsvファイルを使って、札幌と那覇における1年間の平均気温を示すリッジラインプロットを作成し、比較してみました。

札幌と那覇の平均気温のリッジラインプロット

※データは下記ページのものを使用しています。
・気象庁出典(https://www.data.jma.go.jp/risk/obsdl/):「data.csv」を加工して作成、2024年1月18日取得
 選択された地点→札幌、那覇
 選択された項目→日平均気温
 選択された期間(日本標準時)→2023年1月1日から2023年12月31日までの日別値を表示
 選択されたオプション→利用上注意が必要なデータを表示される
 観測環境などの変化以前のデータを表示させ、ダウンロードデータはすべて数値で格納
 選択されたオプション→利用上注意が必要なデータを表示される

事前準備、サンプルデータ

サンプルデータ

例として作成した札幌と那覇の平均気温を比較しているリッジラインプロットとデータの入ったopjuファイルが下記リンクからダウンロードできます。

サンプルデータ(ridgeline_sample.zip)

zip

zip(82.3KB)

このグラフを作成するためには、Origin/Pro2022以降のバージョンが必要です。
それ以前のバージョンをお使いの方は体験版にて実際にお試しいただくことができます。

操作手順

    csvファイルのインポート

  1. ワークシートへcsvファイルをドラッグアンドドロップしてインポートします。
    データが1年間でまとまっているため、1ヶ月ごとのデータとして構成を変更します。
  2. まずはA列の日付の表示を年/月のみに変更します。
    A列を右クリックして「列フォーマット」を選択し、開いたダイアログで「カスタム表示」をyyyy/MM に変更します。
  3. 列フォーマットを変更
    列フォーマットの変更後
  4. A列とB列(札幌の平均気温データ)を選択したまま、メニューの「データ整形>列アンスタッキング」よりダイアログを開きます。
    グループ列を「A列」、出力ワークシートを「新規」に設定して「OK」をクリックします。
    ※2024より前のバージョンの場合「ワークシート>列アンスタッキング」を選択して同じ機能を使用できます 。
  5. 列アンスタッキングで札幌の気温データを整形
  6. 同様にA列とC列(那覇の平均気温データ)でも行います。
  7. 列アンスタッキングで那覇の気温データを整形

    データを選択してリッジラインプロットを作図

  8. 札幌の平均気温データのワークシートを開き、作図のために平均気温のみの列を選択します。
    メニューから「編集>選択」 をクリックし、「文字」の欄に「札幌」と入力し「選択」ボタンをクリックします。
    これにより、ロングネームの内容が一致する列を選択することができます。
  9. 「編集>選択」でロングネームが同じ列の選択
  10. 「作図>統計>リッジラインプロット」を選択し作図します。
  11. リッジラインプロットで作図
  12. 見やすくするために左図の表示から右図のように編集します。
  13. グラフを編集して右図のように変更

    まず、プロットをダブルクリックし、「作図の詳細-プロット属性」ダイアログを開き、以下のように設定し「OK」をクリックします。

    • 表示タブ:「タイプ」は4種類から選択できますが、今回はデフォルト設定のまま「分布曲線」
    • パターンタブ:塗りつぶし>ポイント毎>「Y値:カラーマップ」に設定
    • カラーマップタブ:レベルの開始>-15、終了>35、主レベル>20に設定。塗り方>パレット>Lite Cyanを選択
    作図の詳細ダイアログでプロットのフォーマットを編集

    次にX軸をダブルクリックして開くダイアログで以下のように設定し、「OK」をクリックします。

    • スケールタブ:開始>-15、終了>35
    • 目盛ラベルタブ:左側パネルで「左軸」を選択し、表示>コメントに変更

    凡例が不要な場合は、右クリックで削除することも可能です。

    軸ダイアログで軸スケールや目盛ラベルを編集
  14. ここまでの操作で、下図のようなグラフになります。
  15. 札幌の平均気温を示すリッジラインプロット

    バッチ作図を用いて那覇のグラフを作成

  16. 続いて、バッチ作図の機能を用いて那覇の平均気温グラフを簡単に作図します。
    札幌のグラフをアクティブにした状態でグラフウィンドウのタイトルバーを右クリックし、「複製(バッチ作図)」を選択します。ダイアログでの設定は下記のようにします。
    • バッチ作図するデータ:シート
    • プロット列の一致条件:列インデックス
    • 軸の再スケール:しない(チェックを外す)

    データのリストから那覇のデータシートを選択して「OK」をクリックし、複製します。
  17. 那覇の平均気温を示すリッジラインプロット

    バッチ作図の詳細な方法に関しては下記ページでご確認いただけます。

    グラフウィンドウの統合を用いて、札幌と那覇の平均気温を比較

  18. 北海道のグラフをアクティブにして、メインメニューから「グラフ操作>グラフウィンドウの統合」を選択し、ダイアログを開きます。
    ダイアログの設定は下図のようにし、「OK」をクリックします。
  19. グラフウィンドウの統合で2つのグラフを統合

    グラフウィンドウの統合に関しては下記ページでご確認いただけます。

  20. 軸目盛やグラフのタイトルを整えると下図のグラフが完成します。
    それぞれのリッジラインプロットを比較することで、那覇のほうが札幌よりも一年を通して平均気温が高く、高低差があまりないことがよく分かります。
  21. 札幌と那覇の平均気温をリッジラインプロットで比較

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