背景の除去

画像の分析を行う時に背景部分が妨げになることがあります。このような問題を回避する一つの方法として、画像データからの背景除去が挙げられます。
前もって記録された背景や前景オブジェクトなしの背景の画像を持っていない場合、背景の除去にはいくつかのアルゴリズムを使用して背景を推定し、元の画像から差し引く必要があります。OriginProには、このような背景除去のためにアルゴリズムの異なる2つのツールが用意されています。

背景除去

OriginProの背景除去ツールでは、「ローリングボール」アルゴリズムにより生成された背景を入力画像から差し引きます。このアルゴリズムは、画像の強度をZ軸とした3D曲面として、入力画像を解釈し、3D表面の下に3次元のボールを転がします。そして表面に接している3Dボールのポイントで背景が構成されます。

このツールでは背景を生成するために使用する入力イメージのコピーの縮小サイズとローリングボールの半径を指定します。これらの設定は背景除去の質や処理スピードを左右します。除去結果や背景は画像として出力することもできます。

入力画像

入力画像

出力画像

出力画像

 

補間背景の除去

OriginProの補間背景の除去ツールは、補間により作成された背景を画像から差し引きます。補間背景を作成するために、アンカー範囲内のX、Y、およびZ(強度)の平均値が計算されます。このXYZ値からTPSアルゴリズムに基づいた行列変換によって背景画像がグリッディングされます。このツールでは、アンカーの数と形状を指定することができます。

このツールでは背景を生成するために使用する入力イメージのコピーの縮小サイズとローリングボールの半径を指定します。これらの設定は背景除去の質や処理スピードを左右します。除去結果や背景は画像として出力することもできます。

入力画像

入力画像

出力画像

出力画像

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